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作品詳細

ISBN:978-4-7576-0553-4 C0395
げんじものがたりのひとびとのしそうりんり
大阪市立大学人文選書1 源氏物語の人々の思想・倫理
定価(税込): ¥1,944
表紙 著作者よみ ますだしげお 
著者名 増田繁夫 著 著書検索
発売日 2010年04月15日
ジャンル 散文 - 中古
判型四六判/196頁

本書は、著者の多年の源氏物語研究の成果をもとに、平安時代の人間と社会のあり方を考えたものである。第一章「恥の文化」の社会に生きる人々、第二章人間を超越する存在についての観念、第三章源氏物語の男女の関係、第四章自然と人間の四章から成っている。
 第一章から第三章は、主として源氏物語に書かれている人々の「思想」について、特に当時の社会における男女の関係や人間関係に認められる倫理意識、「天」や「仏」といった外来の超越者をどう受け容れて内在化していったのか、当時の人々に「良心」というべき概念はあったのか、などの問題が取り上げられていて、著者の文学研究の立場からする、日本思想史についての多くの新鮮な問題提起がなされている。第四章もまた、白砂青松の海浜の風景や、寝殿造住宅の白砂を敷き詰めた庭が人々にもっていた意味を考察して、日本風景論や庭園史についても新しい見解を示したものである。

☆日本図書館協会選定図書☆

目次
はじめに/第一章 「恥の文化」の社会に生きる人々 一 「人笑はれ」という道徳律/二 「恥の文化」と「罪の文化」/三 他人に見られていない悪行は存在しないに同じ(人は見ることにより認知する/藤原頼長の論理/「天」の論理と「人」の論理)/第二章 人間を超越する存在についての観念 一 「天」「天道」という摂理(「天」と「神」「仏」/漢語「天」と和語「あめ」)/二 漢語「天」の概念の定着/三 源氏物語の「天」「天眼」「天道」(天に生まれる人/天人は地上に降り立たぬ)/四 「仏天の告げ」と天道思想(老僧都の密奏/「業」「宿世」の思想/「孝」と「不孝」)/五 「天眼」と「そらにつきたる目」/六 「そら怖ろし」「そら恥づかし」という感覚/第三章 源氏物語の男女の関係 一 源氏物語の主題は人妻の「密通」である/二 人妻の「密通」は「悪」か(光源氏と藤壺の密通/父帝、源氏と藤壺の子を見る/源氏と朧月夜/浮舟と薫と匂宮/浮舟の「生」と「性」)/三 柏木と女三宮の密通事件(源氏と女三宮と柏木/密通直後の柏木と女三宮/源氏、妻と柏木の密通を知る)/四 柏木の「良心」の萌芽(「空についた目」を意識する/「心の鬼」は「良心の呵責」をいう語か/疑心、闇鬼ヲ生ズ)/五 本居宣長の「物のあはれ」の論(「物のあはれを知る」ということ/現実社会と物語世界の倫理)/第四章 自然と人間 一 白砂青松の光景(貴族住宅の白砂の庭/大嘗会の名所絵屏風/諸国名所絵屏風の風景/さまざまの洲浜とその意匠/神女・天人のやってくる浜)/二 庭園の思想(大中臣輔親の海橋立殿/月にいざなわれる心/四方四季の屋敷と光源氏の六条院)/三 世俗出離のねがいと山里志向(山里趣味の流行/求道としての山居と旅と和歌)/おわりに

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