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作品詳細

ISBN:978-4-7576-0817-7 C3395
いしかわたくぼくろんこう
近代文学研究叢刊60 石川啄木論攷 - 青年・国家・自然主義
定価(税込): ¥7,560
表紙 著作者よみ たぐちみちあき 
著者名 田口道昭 著 著書検索
発売日 2017年01月10日
ジャンル 散文 - 近代・現代
判型A5/690頁

本書は、石川啄木の評論と詩歌に関する考察を収めている。特に、評論「時代閉塞の現状」をはじめとする啄木の自然主義文学批判が、同時代の思想史的・文学史的文脈の中に位置づけられている。また、国木田独歩や岩野泡鳴ら自然主義作家、島村抱月や長谷川天渓ら自然主義の評論家、夏目漱石やその門下生、高山樗牛、与謝野晶子、二葉亭四迷などの文学者はもとより、田中王堂、石橋湛山、徳富蘇峰、伊藤博文や明治社会主義者等、思想家や政治家などと啄木がどう切り結んでいったのかが検証され、啄木を交点とした明治文学史・思想史研究となっている。さらに、啄木の代表作であり、近代歌集の中でも大きな位置を占める『一握の砂』や詩編『呼子と口笛』等の詩歌についての考察を通じて、啄木における評論と詩歌の関係性が明らかにされ、新たな啄木像が提示されている。なお、「時代閉塞の現状」の詳細な注釈が付されている。

目次
序                                
第一部  啄木と日本自然主義
 第一章 啄木と日本自然主義―〈実行と芸術〉論争を中心に―   
 第二章 啄木・樗牛・自然主義 ―啄木の樗牛受容と自然主義―
 第三章 「卓上一枝」論―自然主義の受容をめぐって―
 第四章 啄木と独歩―ワ―ズワ―ス受容を中心に―
 第五章 「食ふべき詩」論―相馬御風の詩論とのかかわりで―
 第六章 啄木と泡鳴―「百回通信」を読む―
 第七章 近松秋江との交差―〈実行と芸術〉論争の位相―
 第八章 「硝子窓」論―啄木と二葉亭四迷への共感―
   
第二部 「時代閉塞の現状」論
 第一章 「時代閉塞の現状」を読む―本文と注釈―
 第二章 「時代閉塞の現状」まで―渡米熱と北海道体験―
 第三章 〈必要〉をめぐって
 第四章 「時代閉塞の現状」の射程―〈青年〉とは誰か―    
 第五章 啄木における〈天皇制〉について―「時代閉塞の現状」を中心に―   

第三部 啄木と同時代人
 第一章 啄木と与謝野晶子―日露戦争から大逆事件へ―                   
 第二章 啄木・漱石・教養派―ネオ浪漫主義批判をめぐって―                   
 第三章 啄木と徳富蘇峰―〈或連絡〉について―                   
 第四章 啄木と石橋湛山
                    
第四部 啄木像をめぐって
 第一章 中野重治の啄木論
 第二章 啄木と〈日本人〉―啄木の受容をめぐって―
 第三章 「明日」という時間                   

第五部 『一握の砂』から『呼子と口笛』へ
 第一章 『一握の砂』の構成 ―〈他者〉の表象を軸に―               
 第二章 啄木と朝鮮―「地図の上朝鮮国にくろぐろと墨をぬりつゝ秋風を聴く」をめぐって―
 第三章 啄木と伊藤博文―「誰そ我に/ピストルにても撃てよかし/伊藤のごとく死にて見せなむ」をめぐって―                   
 第四章 『呼子と口笛』論―〈二重の生活〉のゆくえ―

石川啄木略年譜・執筆評論・同時代文学年表
あとがき(初出一覧)
索引(人名・事項・啄木作品)

著者略歴
1963年、岐阜県生まれ。1986年、立命館大学I部文学部文学科日本文学専攻卒業。1991年、立命館大学大学院文学研究科博士課程単位取得。神戸山手女子短期大学(後、神戸山手短期大学)を経て、2011年より、立命館大学文学部教授。
主著・論文
『啄木評論の世界』(共著、世界思想社、1991・5)
『小林天眠と関西文壇の形成』(共著、和泉書院、2003・3)
「与謝野晶子『みだれ髪』を読む―『道を説く君』とは誰か―」(神戸山手女子短期大学『山手国文論攷』第20号、1999・3)
「与謝野晶子『君死にたまふこと勿れ』論争の周辺―〈私情〉のゆくえ―」(立命館大学日本文学会『論究日本文学』第96号、2012・5)ほか。

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