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作品詳細

ISBN:978-4-7576-0689-0 C1392
こだいからきんせいへにほんのうたをたびする
いずみ昴そうしょ 古代から近世へ 日本の歌謡(うた)を旅する
定価(税込): ¥3,888
表紙 著作者よみ にほんかようがっかい 
著者名 日本歌謡学会 編 著書検索
発売日 2013年11月15日
ジャンル 韻文(和歌、短歌、俳句など)
判型A5/359頁

歌は世につれ、世は歌につれ。どの時代にあっても人びとはメロディーに乗せて我が心をうたい続けてきた。
本書は、古代に始まり近世に至る豊かな歌謡から九十九首を選び、テーマごとに、祝う・祈る・恋・わらべの歌・労働・雪月花・風俗・都鄙遠境等に分類。
口語訳とともに多くの図版を掲げ、研究の成果を踏まえながら歌謡の魅力にせまる鑑賞文を付した。豊かな歌謡の世界の旅案内となる画期的な一冊。
巻末に歌謡年表・参考文献など。

目次
はじめに―花の錦の下紐は 解けてなかなかよしなや―

一 祝う・寿ぐ・誉め讃える
  1国土讃歌 ・倭は 国の真秀ろば(『古事記』)
  2酒を誉める・勧酒歌 ・この御酒は 我が御酒ならず(『古事記』)
  3酔ふた酔た酔た ・よふた よたよた 五しやくの酒に(『東海道中膝栗毛』)
  4酒飲みの自己弁護 ・杜子美 山谷 李太白にも(「隆達節歌謡」)
  5乳房の報ひ・報恩 ・百石に八十石そへて給ひてし(百石讃嘆)
  6家を誉める ・この殿は むべも むべも富みけり(「催馬楽」)
  7琴を誉める ・枯野を 塩に焼き(『古事記』)
  8宴席・蟹の歌 ・おしてるや 難波の小江に 蘆作り 隠りて居る(『万葉集』)
  9赤きは酒の咎ぞ―中世の酒盛座興歌謡― ・赤きは酒の咎ぞ(『閑吟集』)
  10「祝言」の朗詠・長寿 ・嘉辰令月(『和漢朗詠集』)
   〈コラム1〉五節の歌謡
  11長寿を言祝ぐ ・新年春来れば(『梁塵秘抄』
  12新年を寿ぐ ・新しき 年の始めに(『琴歌譜』)
  13太陽王賛美 ・天に鳴響む大主(『おもろさうし』)
  14滝の水 ・滝は多かれど うれしやとぞ思ふ(『梁塵秘抄』)
  15四海波 ・四海波静かにて(小謡『小謡断錦集』)

二 祈る 神仏・異界との交流 
  16死者と決別する言葉 ・浅小竹原 腰泥む(『古事記』)
  17庭燎 ・深山には 霰降るらし(「神楽歌」)
  18神の名 ・天なるや 弟棚機の(『古事記』)
  19名告る ・朝倉や木の丸殿に(「神楽歌」)
  20「仏事」の朗詠・讃仏乗の因 ・願はくは 今生世俗文字の業(『和漢朗詠集』)
  21仏は常にいませども ・仏は常にいませども(『梁塵秘抄』)
  22女人成仏 ・龍女は仏に成りにけり(『梁塵秘抄』)
   〈コラム2〉仏教歌謡
  23四季と花の呪力 ・四季くれば 四季をぞ うたふやこの頃は(『巷謡編』)
  24かくれキリシタンの歌オラショ ・ウー 参ろうやな(かくれキリシタンの歌オラショ)
   〈コラム3〉巡礼歌(順礼歌)

三 恋 
  25エロス(愛欲) ・八千矛の 神の命(『古事記』)
  26兄と妹の悲恋 ・君が往き 日長くなりぬ(『古事記』)
  27一本葛 ・美女うち見れば(『梁塵秘抄』)
  28蔦葛繰る苦しみ ・まことの姿はかげろふの(『閑吟集』)
  29手あと ・そと締めて給ふれなふ(『宗安小歌集』)
  30花と性愛と豊饒 ・紅は濡れて色増す(風流踊り歌)
  31後妻打 ・かまくらのごしよのおまへに (風流踊り歌)
  32手を取る ・霰降る 杵島の岳を さがしみと(『肥前国風土記』)
  33禁忌 ・我妹子に や 一夜肌触れ(「神楽歌」)
  34女は誘う ・東屋の 真屋のあまりの(「催馬楽」)
  35聖を誘う ・春の焼野に菜を摘めば(『梁塵秘抄』)
  36言い訳 ・妹が門 夫が門(「催馬楽」)
  37人待つところを見られたら―言い逃れの歌― ・柳の陰に御待ちあれ(『閑吟集』)
  38嫁にはならじ ・甲斐人の 嫁にはならじ(風俗歌・承徳本『古謡集』)
  39恋の濃淡 ・人と契らば薄く契りて/人と契らば濃く契れ(「隆達節歌謡」)
  40呪詛(怒る)―角三つ生ひたる鬼― ・我を頼めて来ぬ男(『梁塵秘抄』)
  41鴨川に落ちた綾藺笠 ・君が愛せし綾藺笠(『梁塵秘抄』)
  42後影を見んとすれば・後朝の別れ ・後影を見んとすれば(『閑吟集』)
  43女盛り ・女の盛りなるは 十四五六歳(『梁塵秘抄』)
  44青春・それはたった一度だけ―『日本風土記』に見える山歌―
                    ・十七八はふたたび候か(山歌『日本風土記』)
   〈コラム4〉中国・韓国の歌謡
  45浮かれ心―吉野川の花筏― ・吉野川の花筏(『閑吟集』)
  46恋も人生も枕は知っている―「枕」は呪具― ・来る来る来るとは 枕こそ知れ(『閑吟集』)
  47恋は曲者・寝られない ・来し方より今の世までも(『閑吟集』)
  48黄昏の絶唱―『田植草紙』の文学性― ・空色の檜扇に 月の輪をかいたと(『田植草子』)
  49金か男か―永遠の二択― ・黄金庫取らうか 器用のよい殿取らうか(『宗安小歌集』)
  50いかにせん・独り言 ・いかにせんいかにせんとぞ言はれける(「隆達節歌謡」)
  51花と露 ・花と露の縁(『琉歌百控』)
  52恋風 ・恋や恋 我中空になすな恋(狂言小歌)
  53ことばをかける ・あまりことばのかけたさに(『閑吟集』)
  54恋の踊・「新鷹」への想い ・止むれど 人の心は 新鷹の(風流踊り歌)
  55 恋慕れれれつれ ・君は五月雨おもはせぶりや(『吉原はやり小歌総まくり』)
  56花も移ろふあだ人の ・はなもうつろふ あだ人の(『東海道中膝栗毛』)

四 わらべの歌 
  57子守歌 ・ねェヽんねーんねんねこよ ねんねのお守はどーこ行たァ(『童謡古謡』)
  58お月さまいくつ ・お月さまいくつ(『童謡古謡』)
   〈コラム5〉わらべうた―『童謡古謡』の編集―
  59子とろ ・子をとろ子とろ(『童謡古謡』)
  60わらべの歌―降れ、降れ、こ雪― ・ふれふれこゆき(『徒然草』)

五 労働・労作・労役 
  61嫁の苦労・舅の苦労 ・春の野にてぞ音をば泣く(『土佐日記』)
  62労働の果て ・夜べのうなゐもがな(『土佐日記』)
  63えいとろえいと えいとろえとな―中世の踏鞴歌― ・あら美しの塗壺笠や(『閑吟集』)
  64田植・時鳥の予祝歌 ・ほとゝぎすは なにもてきたり(『田植草子』)
  65京下りの商人―京への憧憬― ・おもしろいは 京下りの商人(『田植草紙』)
  66石曳き―アイドル登場― ・われが殿御は藤五郎どの衆ぢゃが(三味線組歌『松の葉』)

六 動物・鳥・虫をうたう 
  67かえる・みみず ・力なき蝦(「催馬楽」)
  68動物の奏楽―鼬・猿・ばった・きりぎりす― ・茨小木の下にこそ(『梁塵秘抄』)
  69舞へ舞へ蝸牛 ・舞へ舞へ蝸牛(『梁塵秘抄』)
  70鶯―巣いでの鶯― ・卵になりたか(『田植草紙』)
  71しらみの歌 ・頭に遊ぶは頭虱(『梁塵秘抄』)
  72とんぼ ・ゐよゐよ蜻蛉よ(『梁塵秘抄』)

七 人生
  73親を想う ・道の口 武生の国府に 我はありと(「催馬楽」)
  74子を思う ・わが子は十余になりぬらん(『梁塵秘抄』)
  75鵜飼は嘆く・原罪 ・鵜飼はいとほしや(『梁塵秘抄』)
  76遊びをせんとや生まれけむ ・遊びをせんとや生まれけむ(『梁塵秘抄』)
  77老いの感慨・臨終における正念 ・われらは何して老いぬらん(『梁塵秘抄』)
  78子生まぬ式部の老いの果て ・見るに心の澄むものは(『梁塵秘抄』)
  79独り寝の時雨 ・せめて時雨よかし(『閑吟集』)
  80無常 ・世間は霰よなふ(『閑吟集』)
  81閑居の気味 ・只吟可臥梅花月(『閑吟集』)
  82刹那を生きる―一期は夢よ ただ狂へ― ・なにせうぞくすんで(『閑吟集』)

八 雪・月・花
  83空より花降る ・空より華降り地は動き(『梁塵秘抄』)
  84花見 ・花見の御幸ときこえしは(早歌『早歌抜書』)
  85冴えよ月 ・月は山田の上にあり(『閑吟集』)
  86時雨 ・さんさ時雨と 萱野の雨は(『鄙廼一曲』)
  87雪 ・篠の葉に 雪降り積もる(「神楽歌」)

九 都鄙遠境
  88羽たべ若王子・熊野参詣 ・熊野へ参らむと思へども(『梁塵秘抄』)
  89歌枕周遊 ・近江にをかしき歌枕(『梁塵秘抄』)
  90旅 ・たびにしあれば草枕(早歌『拾菓集』)
  91宇治の川瀬の水車 ・宇治の川瀬の水車(『閑吟集』)
  92人買い舟 ・人買舟は沖を漕ぐ(『閑吟集』)
  93夜の都大路―百鬼夜行― ・さ夜更けて鬼人衆こそ歩くなれ(『梁塵秘抄』)
  94海―「さんたまりや」は祈りのことば― ・昔より今に渡り来る黒船(三味線組歌『松の葉』)

十 風俗 
  95沓を買う・宮路通う ・貫河の 瀬々の柔ら手枕(「催馬楽」)
  96遊女 ・遊女の好むもの(『梁塵秘抄』)
  97流行 ・このごろ都にはやるもの(『梁塵秘抄』)
  98大鍔 ・当世はやる 四海波の大鍔(『鄙廼一曲』)
   〈コラム6〉近代歌謡
  99さかさま歌 ・むらあやでこもひよこたま(『閑吟集』)

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参考文献
編集後記
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