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作品詳細

ISBN:978-4-7576-0701-9 C3395
ばくまつめいじきにおけるにほんかんしぶんのけんきゅう
研究叢書444 幕末・明治期における日本漢詩文の研究
定価(税込): ¥8,250
表紙 著作者よみ ごうやまりんたろう 
著者名 合山林太郎 著 著書検索
発売日 2014年02月28日
ジャンル 韻文 - 近代
判型A5/344頁

出版社在庫:品切


変化の時代に漢文学はどう対峙したか

漢詩文は、幕末・明治期において我が国における主要な文学様式の一つであり、漢詩人たちを中心に巨大な文化圏を形成していた。近世期以降、蓄積された詩学の伝統のなかでの技術的成熟、近代という新たな社会がもたらす環境の変化、様々な要素が複雑に絡み合うこの時期の漢文学の動向を、数多くの新資料を用いて読み解く。

目次
凡例
 序 章

第一部 幕末・明治期の社会と漢詩文文化
 第一章 漢文による歴史人物批評―幕末昌平黌関係者の作品を中心に―
     一 史論流行の概略
     二 史論の性質(一)―道徳・倫理の重視―
     三 史論の性質(二)―青年文学としての側面―
     四 様々な批評(一)―君臣関係・名分をめぐって―
     五 様々な批評(二)―時事に関する言及について―
     六 史論における楠木正成・正行批判
     七 正成・正行批判の背景及び位置づけ
     小結
 第二章 明治初期の漢詩と結社―旧雨社をめぐって―
     一 旧雨社と政治世界
     二 漢学者と「自主自由」
     小結
 第三章 青少年期の森鷗外と近世日本漢文学
     一 青少年期鷗外の漢詩集の読書状況
     二 青少年期鷗外の漢文集・考証随筆の読書状況
     三 知識源としての近世日本漢文学
     四 教訓・人生訓としての近世日本漢文学
     小結
 第四章 漢詩改良論―詩歌の近代化と漢詩―
     一 洋詩の漢訳と叙事詩・劇詩風漢詩の制作
     二 訓読による漢詩の制作・享受に対する批判
     三 漢詩の改良から漢詩の否定へ
     四 大江敬香の平仄廃止論
     五 明治二○年代後半以降の漢詩をめぐる議論
     小結
 第五章 明治期の時事批評漢詩―国分青?香u評林」と野口寧斎「韻語陽秋」―
     一 時事批評漢詩の創始と流行
     二 時事批評漢詩の外形的特徴
     三 「評林」の詩と社会批評
     四 「韻語陽秋」の詩と文芸批評
     五 時事批評漢詩への批判
     小結
 第六章 『しがらみ草紙』の「詩月旦」―森鷗外と文壇批評漢詩―
     一 「詩月旦」の概略
     二 「詩月旦」による小説批評
     三 「詩月旦」と『舞姫』
     小結

第二部 幕末・明治初期における漢詩の潮流と漢詩壇の動向
 第一章 性霊論以降の漢詩世界―近世後期の日本漢詩をどう捉えるか―
     一 文学史的記述における性霊論の位置づけ
     二 作品評価に見る性霊論の理解のあり方
     三 『星巌集』序文に見える詩観
     四 宋詩否定と唐詩尊重の背景
     五 近世後期の漢詩と明治期の漢詩との関係
     小結
 第二章 幕末京坂の漢詩壇―広瀬旭荘・柴秋村・河野鉄兜―
     一 幕末期における広瀬旭荘の詩風
     二 柴秋村の詩風
     三 旭荘、秋村の南宋詩批判
     四 河野鉄兜の詩風
     五 鉄兜、旭荘の議論と袁枚の王漁洋批判
     六 大沼枕山の旭荘批判と森春濤の鉄兜支持
     小結
 第三章 幕末・明治初期の遊仙詩―森春濤とその周辺―
     一 幕末期の漢詩における神仙表現
     二 森春濤の詩における神仙表現
     三 亡児への追慕と春濤の遊仙詩制作
     四 河野鉄兜の「小游仙曲」
     五 森槐南の「反遊仙」詩
     小結
 第四章 幕末・明治初期の詠物詩―大沼枕山一派の詩風をめぐって―
     一 枕山一派の詠物詩制作
     二 枕山の詠物詩の詩風
     三 森春濤・槐南らの詠物詩についての言及
     四 植村蘆洲の詠物詩の詩風
     小結

第三部 森槐南と新世代の漢詩人たち
 第一章  幕末・明治初期の艶体詩―森春濤・槐南一派の詩風をめぐって―
     一 森春濤・槐南と艶体詩の流行
     二 春濤・槐南一派の艶体詩の特徴(一)―仏教的色彩を帯びた艶体表現―
     三 春濤・槐南一派の艶体詩の特徴(二)―不遇な女性への関心―
     四 艶体詩への陳碧城の影響
     五 明治文学における艶体詩の位置づけ
     小結                   
 第二章 漢詩における明治調―森槐南と国分青?香\
     一 明治一〇年代の森槐南の詩作
     二 明治一〇年代の国分青?高フ詩作
     三 槐南、青?高ノおける悲憤慷慨への志向
     四 近世後期の詩風に対する槐南、青?高轤フ批判
     五 明治期の詩歌革新との関係(一)―青?高ニ正岡子規―
     六 明治期の詩歌革新との関係(二)―槐南と井上哲次郎―
     小結
 第三章 森槐南の読書歴―青少年期を中心に―
     一 青少年期における槐南の読書状況
     二 竹枝に対する嗜好
     三 明末清初の歴史への関心
     四 槐南における道徳主義と表現主義
     小結
 第四章 森槐南と呉汝綸―明治三○年代における日中漢詩唱和―
     一 明治前期の日中文人交流の様態
     二 日中文人の唱和を取り巻く環境の変化
     三 森槐南と呉汝綸・呉辟疆との唱和(一)―政治・社会情勢への関心―
     四 森槐南と呉汝綸・呉辟疆との唱和(二)―漢文学の伝統の尊重―
     五 唱和に対する日本のジャ―ナリズムの反応
     六 槐南と他の清末文人との交流―文芸 閣・章炳麟―
     小結

第四部 野口寧斎の生涯と文学
 第一章 野口家一族と幕末の文人社会―寧斎の祖父良陽・父松陽について―
     一 良陽の出自及び前半生
     二 佐賀藩の医学の近代化と良陽の動向
     三 河野鉄兜と良陽・松陽
     四 松陽の播州遊学
     五 松陽の転身―医から儒へ―
     六 維新期の松陽
     小結
 第二章 野口寧斎の前半生
     一 少年時代―父松陽との関係について―
     二 漢詩壇への登場―槐南と寧斎―
     三 若年期における寧斎の詩論と詩風
     四 小説批評家としての活動
     五 寧斎の小説観
     六 舞姫論争と寧斎
     七 明治二○年代における活動と交流
     小結
 第三章 野口寧斎の後半生
     一 漢詩振興のための努力
     二 戦争漢詩の制作
     三 軍人及び出版関係者との交友
     四 寧斎における病と詩
     小結

 資料 『漁洋山人精華録訓纂』への森槐南自筆書入れ
 初出一覧
 あとがき
 主要人名・書名・作品名索引

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