■日本文学・日本語学・日本史学と上方文化本の図書出版


太宰治研究6



目次


〔作品論特輯〕
『駈込み訴へ』から『乞食学生』まで



〔作品論〕
「駈込み訴へ」試論 笠井秋生
「老ハイデルベルヒ」論 田近洵一
「誰も知らぬ」試論―太宰の鴎外受容の一端 出原隆俊
「憂鬱妄想狂」の「一人角力」― 「善蔵を思ふ」論 桑原丈和
「走れメロス」の着想について―秘匿された物語の論理 濱森太郎
「女の決闘」論―太宰の外国文学受容の視点から 九頭見和夫
太宰治「盲人独笑」論 藤原耕作
「失敗園」論 田中励儀
「一燈」論 服部康喜
太宰治「きりぎりす」論―〈気付き〉としての〈語り〉 佐藤厚子
太宰文学と〈不健康〉の問題―「リイズ」を端緒として 林原純生
「乞食学生」論 国松 昭

〔回想記〕
三枚の年賀ハガキ 小館善四郎
太宰治、一度だけ会った日のこと 植山玲子

〔資料紹介〕
太宰治の実生活に関する新資料三題 安藤 宏
太宰治ビブリオグラフィー 研究参考書一九九四〜一九九五 山内祥史

〔作家論〕
ヴェルレーヌと太宰治―畏怖する〈文学〉 山崎正純
単一性(ユニシテ)への志向―太宰治とボードレール 花田俊典
ジイドと太宰の“純粋小説” 中村三春

〔作品評釈〕
「列車」評釈 石田忠彦




編集後記

 
 「太宰治研究」第六輯には、「作品論」「回想記」「資料紹介」「作家論」「作品評釈」の五種の文章を掲げた。
 「作品論」欄は、「特輯『駆込み訴へ』から『乞食学生』まで」とした。近代文学あるいは比較文学の学界で、中核となって活躍されている方々の、力のこもった一二篇の作品論を掲げることができた。諸家のご協力に感謝したい。なお、「古典風」論は、次輯に掲げたいと思っている。
 「回想記」欄には、二篇の文章を掲げることができた。小館善四郎氏の「三枚の年賀ハガキ」は、太宰治と交誼を結んでおられた頃に関わる、貴重な回想記である。このハガキの写真の掲載については、吉沢みつ氏のご了解をいただいた。「太宰には吉沢祐のほか、もう一人怖い人がいた」といわれる。その「人」についてのご稿も、続稿として執筆していただきたいと思う。植山玲子氏は、山本有三氏の次女である。死の直前の太宰治についての貴重な想い出を、紹介していただくことができた。
 「資料紹介」欄には、安藤宏氏の紹介文を掲げることができた。太宰治の実生活上の問題を明らかにする上で、劃期的な資料紹介であろう。「太宰治ビブリオグラフィー」は、「太宰治研究参考書目録」(『太宰治論集作家論篇別巻』ゆまに書房、一九九四年七月)の続稿を、「研究参考書 一九九四―一九九五」として掲げた。
 「作家論」欄には、ヴェルレーヌ、ボードレール、ジイドの三人のフランス文学者と太宰治との関係を、気鋭の諸家に論じていただいた。「太宰治と社会主義運動」「太宰治と聖書」の続稿の掲載も予定していたのだが、発行日との関係で、次輯に掲げることになった。
 「作品評釈」欄には、石田忠彦氏の「『列車』評釈」を掲げることができた。今後、多くの人々に親しまれている作品や教科書に採録されている作品や難解とされている作品など、さまざまな作品の評釈を掲げていきたいと思っている。(後略) 
(山内祥史)
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