新刊案内(00年1月)


 『室町・戦国軍記の展望』 梶原正昭著 本体13,000円
  (研究叢書246)A5・上製函入 440頁 ISBN4-7576-0025-9 文部省助成図書

 平成十年九月に亡くなった、梶原正昭元早大教授の遺稿集。氏は『将門記』『陸奥話記』を始め、『平家物語』『義経記』から室町・戦国軍記まで、幅広く戦後の軍記研究を推進されて来た研究者の一人で、大きな足跡を残された。氏の数多い業績の一つは、従来顧みられることの少なかった中世後期の軍記研究に、いち早くしかも本格的に着手されたことで、その研究の意義と成果は特記されるべきものである。本書は氏の室町軍記・戦国軍記に関連する諸論考を集めたもので、『結城戦場物語』など永享の乱関係軍記を論じた第T章は、実録性と物語性、語りの問題、時衆の影響、異本・類書の輩出にみる後期軍記の特質など多面的に室町軍記を解明している。第U章は『笹子落ち・中尾落ちの草子』『おあん物語』等を通して戦国軍記の成り立ちや作者とその周辺、また資料の蒐集と編纂のあり方や近世初期における公私の軍記作成の実態を明らかにしている。未発表論文四編を収載。




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