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『近松に親しむ その時代と人・作品
』 松平進著 本体1,200円 (IZUMI BOOKS6)四六・並製 180頁 ISBN4-7576-0132-8 「近松門左衛門と言っても、名前は知られているが、その実像についてまとまって書かれたものがない。高校生でもわかるようなものを、いつかどこかで書いてみたい」――「近松は、われわれと同時代人」が持論であった著者の絶筆となった新聞連載が一書にまとまった。 近松の誕生地探しから始まり、京へ出てきた十代の近松の目に映ったもの、芸能界への転身など、作者近松の歩みが、『世継曾我』『けいせい仏の原』など代表的な作品の内容にもふれながらていねいにたどられる。近松が生きた時代はどんなものであったのかにも行き届いた目配りで、近松の実像・魅力を平易な文章で語り進める。 近松の墓のひとつがある尼崎に位置する園田学園女子大学の近松研究所所長に着任し、近松をもっと人々の身近なものにしたいという著者の思いは、近松最後の手紙・辞世までを書き終えた本書で果たされていよう。「同時代人近松」のたしかな足跡をたどる近松案内。 〔内容目次〕はしがき 第一部 誕生地探しから その生涯―誕生地探しから―/出生地のなぞ/京都説・近江説・・・/越前出身だった/越前から京都へ/京で見たもの/興行街の活力/公家勤め/宇治賀太夫 第二部 芸能界へ 無名の作家/『世継曽我』/西鶴『暦』/『出世景清』/線の太い悲劇/役者評判記/都万太夫座/『仏母摩耶山開帳』/坂田藤十郎/「傾城買いの名人」/「作者」と「役者」/『けいせい仏の原』/吉左衛門の日記/作者の仕事/からくり/『曾根崎心中』/三十三所観音廻り/細かな演技/徳兵衛の事情/三日以内に/やつし徳兵衛/天神の森へ/二人の最期/緊密感 第三部 竹本座座付作者 ビッグ・スリー/『用明天王職人鑑』/『堀川波鼓』/参勤交代制度/エヽあんまりな/尼にしてでも/武士社会の重圧/二十二年間で八十八編/「国性爺ブーム」/異国趣味/情と義理の描出/尼崎/最後の手紙/「虚実皮膜論」/『心中宵庚申』/最後の作品/辞世 収録図版一覧 あとがき 松平陽子 ▼既刊関連書 新注絵入 曾根崎心中 松平進編 本体1,100円 曽根崎心中・堀川波鞁 松平進編 影印叢刊 本体1,500円 上方浮世絵の世界 松平進著 上方文庫 本体2,200円 初代長谷川貞信版画作品一覧 松平進編 本体8,000円 甲南女子大学所蔵 細川文庫浄瑠璃本集 1〜5 松平進編 影印叢書 本体6,796〜9,000円 |
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『地域に生きる大学』 中井良宏・片山尊文・宇田光・山元有一著 本体3,500円 (松阪大学地域社会研究所叢書3)A5・上製 224頁 ISBN4-7576-0129-8 大学の大衆化が一層進み、「大学全入」の時代が到来すると予測されている。大学教育のあり方があらためて問われるなか、今後、大学が備えるべき条件とはなんだろうか。 学期途中に小テストを実施する教員はどの程度いるのか・・・。例えばこうした大学教育の実態や改革状況に関しては、意外に資料が乏しい。そこで、筆者達はおよそ7年間にわたって、大学改革研究プロジェクトを進めてきた。本書は、全国の大学に対して行った数々の調査結果を含めて、大学改革を進める上で不可欠なデータを多面的に紹介している。授業形態の改善やカリキュラム、成績評価、学生による授業評価などさまざまな問題が浮き彫りにされている。これまで知ることが難しかった全国の大学における授業の現状や問題点にくわえ、とりわけ生涯学習社会における大学のあり方、すなわち大学開放への取り組み状況を調査し分析考察した。また地域に貢献し、支えられて生きる大学という視点から、本書のために書き下ろした章も追加されている。 〔内容目次〕序章 生涯学習社会における大学の役割 中井良宏/1章 大学教育に対する学生の意識、教員の意識 片山尊文・山元有一・中井良宏・宇田光/2章 大学の授業改革のゆくえ 宇田光・中井良宏・片山尊文・山元有一/3章 大学教員の地域社会への貢献―巡回スクールカウンセラーの立場から 宇田光/4章 大学教育改革を巡る歴史と教訓―20世紀前半のドイツにおける高等教育学運動を参考にして 山元有一/5章 大学開放センターの発展 片山尊文・山元有一・中井良宏・宇田光 |
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『現代文学研究の枝折』 浦西和彦著 本体6,000円 (近代文学研究叢刊26) A5・上製 408頁 ISBN4-7576-0127-1 『開高健書誌』等の刊行で、日本近代文学の書誌的研究の第一人者として定評のある著者が、叢書の解説や月報等に執筆した五十編余りの文章を収録する。戦時下の言論統制の実態を明らかにすべく、日本文学報国会や大日本言論報国会結成過程を追求したり、江口渙、葉山嘉樹、徳永直、伊藤永之介、大田洋子、あるいは開高健や佐藤春夫らを論じる。また、明治の文藝雑誌「葦分船」や大正期の「反響」等の雑誌、さらに青野季吉著『転換期の文学』、蔵原惟人・中野重治編『小林多喜二研究』等の著書もとりあげる。多岐にわたって日本現代文学を照射する。『藤村全集』逸文、岡崎綺堂の北條秀司宛三十六通の書簡、川端康成の中河与一宛十七通を含む二十通の書簡を紹介するだけでなく、弾圧で散逸していたプロレタリア文化運動の資料も執念深く発掘し、島木健作訊問調書や日本プロレタリア美術家同盟活動日誌など、極めて珍しく貴重な資料を収録する。 〔内容目次〕T 日本文学報国会・大日本言論報国会―その結成過程をめぐつて―/江口換の「児を殺す話」と「ある女の犯罪」/『海に生くる人々』の評価/徳永直著『光をかかぐる人々』について/『武田麟太郎〈作家の自伝〉』解説/『徳永直〈作家の自伝〉』解説/『伊藤永之介文学選集』解説/『大田洋子〈作家の自伝〉』解説/『本庄隆男全集第五巻』解説/広野八郎氏のこと/青山毅編『プロレタリア文化連盟』―日本プロレタリア文化連盟結成に至る経過を年譜風に―/青野季吉著『転換期の文学』/蔵原惟人・中野重治編『小林多喜二研究』/臼井吉見編『宮本百合子研究』/宮本顕治著『百合子追想』/江口渙著『わが文学半生記』/文藝雑誌「葦分船」/文藝雑誌「反響」 U 「労農文学」のこと/多喜二・伝治・直と「文学新聞」/葉山嘉樹「淫売婦」の女/小林多喜二「党生活者」のヨシ/『徳永直〈人物書誌大系1〉』を上梓して/『徳永直〈人物書誌大系1〉』のこと/青山毅著『総てが蒐書に始まる』/わたしの古本屋めぐり/里村欣三のはがき/『日本プロレタリア文学書目』について/書誌偶感〈私の書誌作法〉/高崎隆治著『従軍作家 里村欣三の謎』/『藤森成吉文庫目録』によせて―思想形成をたどる資料―/もっと書誌を!/開高健のことなど/平野栄久著『開高健−闇をはせる光茫』/図書館へのいざない―小説の中の図書館―/『開高健書誌』について/図書館情調/『織田作之助文藝事典』を作り終えて/関西大学図書館大阪文藝資料/開高健作品の上演/青山毅氏と『本庄陸男全集』/葉山嘉樹断片/浅田隆著『葉山嘉樹―文学的抵抗の軌跡―』/尾上蒐文洞の「古本屋日記」/葉山嘉樹・人と文学/「妻の座」「岸うつ波」のこと/松本克平のこと/北條秀司著『信濃の一茶・火の女』後記/日本プロレタリア作家同盟にいま想うこと/天野敬太郎編『雑誌総目次索引集覧増補版』について/書誌について/『関西大学図書館影印叢書』第一期完結―貴重書を一般公開―/佐藤春夫「のんしやらん記録」のこと/文学史研究から文学運動研究へ(座談会=谷沢永一・浦西和彦・青山毅) V 島木健作(朝倉菊雄)訊問調書 抄/日本プロレタリア美術家同盟(略称P・P)活動日誌―昭和七年三月十六日〜五月二十二日―/『藤村全集』逸文紹介/岡本綺堂書簡―北條秀司宛三十六通―/川端康成書簡二十通―中河与一宛書簡十七通ほか― あとがき |
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『淀川の文化と文学』 大阪成蹊女子短期大学国文学科研究室編 本体2,300円 (上方文庫24)四六・上製 口絵カラー2頁・本文277頁 ISBN4-7576-0133-6 本書は大阪成蹊女子短期大学国文学科の創設五十周年を記念して企画されたものである。源を琵琶湖に発し、大阪府を貫いて流れる大河淀川が、悠久の流れのなかに育んできた流域の歴史・文化・文学をテーマとした論文十一本と、自然の淀川のみでなく、淀川を往来した人々の流れを視野に入れた意欲的な淀川年表とを収めたが、専門書に傾くことがないよう図版を入れ、また興味深いテーマのコラムを配するなどの工夫をした。 内容は、本学の所在地に近接する地域の古跡を広くたどった概説を巻頭に、総説としての「川の文化・川の文学」をおき、以降時代を追って、淀川の文化と文学に関する論が展開されている。すなわち、淀、土佐日記、高倉院厳島御幸記、旅、蕪村、三十石船、緒方洪庵、大谷是空、川端康成をキーワードとする諸論考である。 〔内容目次〕はしがき/第一章 淀川流域の史跡と伝承 三善貞司 第二章 川の文化・川の文学―境界としての川― 原田敦子 第三章 上代の「淀川」 生田周史 第四章 『土佐日記』に見る「淀川」 久保田孝夫 第五章 『高倉院厳島御幸記』の水路 岡見弘道 第六章 淀川のぼりくだり―旅と文学― 中村隆嗣 第七章 蕪村の淀川 萩原省吾 第八章 落語「三十石」に見る淀川の文化 桂都丸 第九章 緒方洪庵 適塾の蘭学―『扶氏経験遺訓』の漢字とことば― 浅野敏彦 第十章 大谷是空の「浪花雑記」―明治の大阪と文学の記録― 和田克司 第十一章 「淀川べりの農村」豊里との縁―川端文学のひとつのトポス― 鎌田廣己 【コラム】江口の里の月光/江夏と得名津/遣唐使と築紫津神社/葦と澪標/川船の姿―高瀬舟の往来―/オルガンの響く街―キリシタンの記録のなかの高槻―/船と殺人事件と/川端康成の「ふるさと」 淀川略図・淀川関係年表・参考文献・あとがき ▼既刊 吉野の文学 大阪成蹊女子短期大学国文学科研究室編 和泉選書 本体2,000円 |