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『上田秋成文芸の研究』 森田喜郎著 本体15,000円 (研究叢書303) A5・上製函入 711頁 ISBN4-7576-0227-8 ◆◆ 本書は、文芸は《人間いかに生きるべきか》を探究するものであるという基本認識にたって、その文芸作品の価値は、人間をいかに追究しているかを基準にして決めなければならないという観点から、近世中期に活躍した上田秋成の@『諸道聴耳世間猿』、A『世間妾(てかけ)形気』、B『雨月物語』、C『春雨物語』の四大小説を中心にして、D『書初機嫌海』、E『くせものがたり』、F『藤簍冊子(つづらぶみ)』、G『胆大小心録』の八つについて、具体的な作品をとおして、その意義、展開、発展などを考察し、秋成の文芸にはどのような価値があるかを探究した書である。秋成の文芸は、それぞれの作品を経るごとに発展し、最後の『春雨物語』においては、主人公の性格に基づいて活躍する《個性あふれる人間》の描写に到達し、個性という近代的な手法をあやつり、直き性(さが)の描写を創造し、近代に呼応する斬新な個性の描写を確立していたことなどを論証した。 〔内容目次〕 前編 上田秋成文芸の意義 序論 第一章 『諸道聴耳世間猿』『世間妾形気』の意義 一 『諸道聴耳世間猿』『世間妾形気』の気質物としての意義 二 『諸道聴耳世間猿』『世間妾形気』の特質 第二章 『雨月物語』の意義 一 『雨月物語』の成立とその執筆事情 二 『雨月物語』各篇の意義 三 『雨月物語』の特質 第三章 『書初機嫌海』『くせものがたり』の意義 一 『書初機嫌海』の意義 二 『くせものがたり』の意義 第四章 『藤簍冊子』『胆大小心録』の意義 一 『藤簍冊子』の意義 二 『胆大小心録』の特質とその意義 第五章 『春雨物語』の意義 一 『春雨物語』の執筆意図とその受容 |