新刊案内(03年1月)
![]() |
『中国四大奇書の世界 『西遊記』 『三国志演義』 『水滸伝』 『金瓶梅』を語る』 懐徳堂記念会編 本体2,300円 パンフレット呈上します (懐徳堂ライブラリー5)四六・上製・ 275頁 ISBN4-7576-0184-0 ◆日本文化に大きな影響を与えた 『西遊記』 『三国志演義』 『水滸伝』 『金瓶梅』の 目眩く世界を開陳する◆ 中国四大奇書とは、『西遊記』、『三国志演義』、『水滸伝』、そして『金瓶梅』を指して言う。これら四つの物語は、中国はもとより、日本を含む東アジア全域にわたって、古くから人々に親しまれてきた。その影響力は、今日もなお衰えることなく保持されている。「奇書」の名に恥じない物語の底力と言うべきである。 これら四つの物語は、その表現や構造の面でどのような特質を持つのか、どのような歴史的文化的背景の中から形作られていったのか、そして後世に対してどのような影響を及ぼすこととなったのか。 本書は、底知れぬ魅力と可能性を秘めた「中国四大奇書」の多彩な世界を、第一線にあって活躍する中国文学研究者たちが、最新の研究成果を踏まえて、さまざまな角度から解き明かす。 〔内容目次〕 『西遊記』の魅力/金 文京(京都大学教授) 三国志物語の変容/小松 謙(京都府立大学助教授) 英雄たちの栄光と悲惨/中鉢雅量(名古屋外国語大学教授) 『金瓶梅』の世界/日下 翠(九州大学教授) もう一つの『金瓶梅』論/高橋文治(大阪大学教授) 舞台の上の英雄たち―演劇と小説―/赤松紀彦(京都大学助教授) 【懐徳堂ライブラリー 既刊】 「近世期以来の市民学問の伝統を今に伝える」 1.『道と巡礼 心を旅するひとびと』 懐徳堂友の会編 本体価格 2500円 2.『批評の現在 哲学・文学・演劇・音楽・美術』 懐徳堂記念会編 本体価格 2800円 3.『異邦人の見た近代日本』 懐徳堂記念会編 本体価格 2600円 4.『生と死の文化史』 懐徳堂記念会編 本体価格 2300円 懐徳堂記念会へはこちらから |
![]() |
『大乗院寺社雑事記研究論集 第二巻』 大乗院寺社雑事記研究会編 本体7,500円 (大乗院寺社雑事記研究論集2) A5・上製 351頁 ISBN4-7576-0187-5 ◆室町時代後期における社会・文化の根本資料 『大乗院寺社雑事記』の新研究、第2弾◆ 「大乗院寺社雑事記」は、室町・戦国期を見る上で、なくてはならない史料である。 かつて林屋辰三郎氏を中心として、日本史研究会の一部門として史料研究部会(通称大乗院寺社雑事記研究会)が、四十年余の活動を続け、『大乗院寺社雑事記総索引』を刊行している。 先学の活動を受け継いで、平成十年(1998)発足した新大乗院寺社雑事記研究会(事務局 帝塚山学院大学)は、五年間の研究報告として、このほど『大乗院寺社雑事記研究論集』第二巻を刊行した。 参画者9名の論文を、大乗院領荘園の諸相、大乗院門跡と寺院組織、国人・地侍の活動、芸能文化の内容、歴史地理の5分野にまとめた。研究会活動の中で育った若手の研究者の精気あふれる新稿も取り入れて、研究会を核として交流する著名な方々の論稿を相調和する『大乗院寺社雑事記研究論集』第二巻が、ここに完成した。 〔内容目次〕 序に代えて T戦国期荘園の諸相 一条家領摂津国福原荘に関する一考察/渡邊大門 室町・戦国期の大乗院領河口・坪江荘/森田恭二 U大乗院門跡と寺院組織 興福寺大乗院門跡と律宗寺院―とくに律宗寺院大安寺を通して―/大石雅章 中世における寺院の童について/丹生谷哲一 V国人・地侍の活動 応仁大乱と奈良/森田恭二 河内守護畠山氏とその城郭/森田恭二 和泉守護細川氏の系譜をめぐる諸問題/森田恭二 『大乗院寺社雑事記』の吹田氏と吐田氏/石本倫子 戦国期大和国鵜宇智郡に関する二つの史料/田中慶治 W芸能文化の内容 中世後期における奈良の盲人について―『大乗院寺社雑事記』を中心に―/小熊 譲 『大乗院寺社雑事記』に見る連歌興行(二)―長禄三年(一九五九)〜文正元年(一四六六)―/鶴崎裕雄 X歴史地理 中近世奈良における「辻子」と「突抜」/金井 年 大乗院尋尊と中世都市堺/大利直美・鶴崎裕雄 編集後記 初出一覧 【既刊】 大乗院寺社雑事記研究論集 第一巻 |
![]() |
『初版本 玉がつま三の巻』 杉戸清彬編 本体1,200円 (影印叢刊93) A5・並製 86頁 ISBN4-7576-0196-4 本居宣長の『玉勝間』には、売出し直後に世に出たものだけが持つ独自本文を有する版本があり、これが真の初版本と目される。世間に流布した改訂版と比較すれば、当時の出版事情、宣長の儒教観などに新知見が得られよう。特に三の巻を取り上げたのは、この巻に独自本文があるからで、しかもなぜそれが改刻されたか、その理由を説明し得る書簡や出版関係資料が調っているからである。 『玉勝間』には『本居宣長随筆』に記録されたものをはじめ、草稿本類が多くあり、その殆どが全集に翻刻された。草稿と版本の比較を行うことで、宣長がどのような点に意を用いたかを考える手掛かりとすることも可能である。それは何を書いているかという視点と共に、それをどのように表現してるかという、近世和文の世界に目を向けるきっかけともなるであろう。版本書誌学、思想史、文体研究等に本書は好素材を提供している。 ![]() 現在流布している版本や活字本では「神武天皇の御陵」(第十七丁裏五行目から第十八丁裏九行目まで)と「とかたといふ詞」(第十八丁裏十行目から第十九丁表五行目まで)という章段が見られる(画像:右 杉戸清彬氏蔵本「神武天皇の御陵」部分)。 それに対し、初版本は「儒者孔子を尊むこと過て周公を尊むことたらずといふ論ひ」(第一七丁裏五行目から第十八丁表八行目まで)と「周公旦孔丘孟軻」(第十八丁表九行目から第十九丁表五行目まで)という章段である(画像:左 小社刊『初版本 玉がつま三の巻』36頁)。流布本の該当箇所三十一行と一致し、改彫の事実がうかがえる。 〔内容目次〕 凡例 玉がつま三の巻(影印) 解説 (付)二の巻の改彫について |
![]() |
『大阪の佃延宝検地帳』 末中哲夫解説編集・見市治一翻刻・中尾堅一郎企画編集 本体8,500円 (大阪叢書1)A5・上製・函入 419頁 ISBN4-7576-0188-3 ◆近世初期佃村の人々の動向を伝える◆ この検地帳は、一般的に知られる「つくだ島」の名称の本貫(根拠地)である、現在の大阪市西淀川区佃町を中心とする、周辺22ヶ所の村々を含む広大な、淀川の下流、大阪湾に臨む地域について、江戸時代の延宝五年(1677)十二月に実施された土地台帳である。 従来全く存在を知られていなかった本帳は、元禄二年(1689)の佃島の居村の全焼のために原本は失われたが、公辺に提出された原本を忠実に転写したものである。「古検」といわれる検地にたいして、「新検」といわれている延宝年間の検地は、戦国時代から大阪夏冬の両陣による荒廃から再起した大阪の街々とその周辺の状況を把握するために、またかげり始めた幕府の財政を再建する目的で、幕府領=天領といわれる=諸地域にたいし、諸大名に下命してして生産地の実情をつぶさに調査せしめたものである。 検地の目的について収奪か、単なる確認かのなど、諸説がとなえられるところであるが、本帳によって、そうした説にたいし、どのような解答が引き出されるであろうか。唯々諾々として権威に従う従順な耕作者ばかりなのか、生きぬくために人生を戦いぬく大衆の存在なのか、などなど単なる数字の羅列ではない、躍動する人々の動向を伝えてくれるであろう。江戸の佃漁民との関係についても複眼的に取り扱う。 〔内容目次〕ごあいさつ 凡例 影印・翻刻 『摂州西成郡佃村検地帖』延宝五年十二月三日 壱番・弐番・三番 解説 一 佃村 二 検地 まとめにむけて |