新刊案内(05年8月)
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『育児語彙の開く世界』 友定賢治著 定価2,940円(本体2,800円) (生活語彙の開く世界4)A5・並製 257頁 ISBN4-7576-0325-8 ワンワン、ブーブーといったことばは、「赤ちゃんことば」として、正当な評価も与えられず、研究対象としても取り上げられることは少なかった。わずかに柳田国男、村田孝次、早川勝広氏らの考察がみられるだけである。しかし、これらのことばが有する、@オノマトペが多い、A反復形が多い、B汎用がさかんであるという三つの特徴は、幼児を無理なくことばの世界へ導くための工夫そのものである。さらに、例えば「太陽」を、神仏と同じことば「マンマンチャン」等で教えることは、地域社会の文化・ものの見方を教えるものであって、まさに「育児のことば」であり、「育児語」という呼び名こそふさわしいと考える。本書は、全国四〇〇地点以上の調査資料に基づき、育児語の特質、語源、伝承の実態などを初めて明らかにした画期的な成果である。言語学・方言学のみならず、心理学や保育関係者にも必読のものである。 〔内容目次〕T 「育児語」とその研究 1「育児語」という概念の有効性 2長崎県壱岐島の育児語―一地域社会の育児語― 3育児語の研究史/U 育児語という語集合の特徴―動作語について― 1育児語動詞の語数・出自・語形 2育児語動詞と幼児語動詞との比較 3育児語動詞の分類 4まとめ/V 育児語の語形 1育児語の語形の特徴 2育児語の音節数・音声 3反復形について―反復の意味を考える― 4育児語のオノマトペについて―壱岐島方言を中心として― 5接辞のついた育児語 6育児語「シャッポ」について 7育児語のイメージ喚起の方法/W 汎用 1汎用の実態 2汎用の意図/X 育児語の出自 1「衣服」を意味する育児語―「ベベ」を中心に― 2魚の育児語 3恐ろしいもの―「ガゴー」の類について―/Y 育児語の伝承 1女子学生調査 2育児者の育児語習得と使用 3育児語の伝承―なぜ、いま育児語の伝承なのか―/Z ベビートークの特徴 1ベビートークの全般的特徴 2ベビートークのくりかえし発話/[ まとめ―育児語彙の開く世界―/語句索引/引用・参考文献一覧/おわりに |
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『仏教文学の叡山仏教』 渡辺守順著 定価8,925円(本体8,500円) A5・上製函入 267頁 ISBN4-7576-0330-4 本書は前著『説話文学の叡山仏教』の続編として、その後に発表した論稿二一編をまとめて『仏教文学の叡山仏教』の書名で刊行したものである。日本の古い文学書や歴史書をはじめ、日本文化のなかには天台仏教の重厚な存在がある。日本文学のなかの仏教を総合的に考察する意義は認められるし、「一宗派に偏して文学を読み解くことは時に危険であり、一面仏教文学研究は長くその弊を蒙っている」という意見もあるが、個別の研究から始めて総合しないと真実が把握できないという立場をとって、比叡山延暦寺を中心に、全国に広がる天台宗とその仏教が文学の世界で躍動する姿に魅せられて、手あたり次第に調べてここまで来たのである。(中略)平成十七年の誕生日がくれば満八十歳になり、ぼつぼつ研究生活も終わりを迎えるので、未完成は百も承知だが、文学のなかに色濃くちりばめられた仏教、仏教のために書かれた文学、そのすべてを単純に「仏教文学」として、それらのなかの天台の躍動を報告したいのである。(「序」より抄出) 〔内容目次〕序説 古典文学の比叡山/一 日本仏教文学の天台大師/二 『日本霊異記』の天台/三 『源氏物語』の天台/四 『狭衣物語』の天台/五 『多武峰少将物語』の天台/六 『宝物集』の天台/七 『古事談』の天台/八 『発心集』の天台/九 『閑居友』の天台/十 『保元物語』の天台/十一 『平治物語』の天台/十二 『私聚百因縁集』の天台/十三 『増鏡』の天台/十四 『曾我物語』の天台/十五 『粉河寺縁起』の天台/十六 『北野天神縁起』の天台/十七 『日光山縁起』の天台/十八 『羽賀寺縁起』の天台/十九 『ささめごと』の天台/二十 『本朝高僧伝』の天台 |
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