新刊案内(05年7月)



『狂言画写の世界 影印・作品解説・装束の着付・装束の構成
安東伸元・中野愼子著 定価5,250円(本体5,000円)
  B5・上製 186頁 ISBN4-7576-0320-7

『狂言畫寫』(鴻山文庫旧蔵)は、近世末期(天保十五年)の狂言舞台の写し絵である。当時の演技、装束や作り物を知る上で有用な資料として影印した。
絵巻に描かれた狂言を二十六番に分類し、作品解説をした。劇進行を追う内容で、随所にセリフを挿入し、いささかでも狂言話芸の風趣を伝えるよう努めた。装束の着付は、登場人物のみならず出来る限り狂言装束全般の紹介を意図している。着付の分解写真に着付方の説明を付した。加えて、装束の構成は、登場人物の装束を形態、および、構成技法などに分析した。装束の写真、実測寸法表に基づく形態の縮尺図示、裁ち方、縫い方の図示と詳細な説明が基本的な狂言装束の全てにわたって施されている。いずれも、伝統衣装である狂言装束を知る上で極めて貴重な資料になっており、他に類書をみないという特色を持っている。

〔内容目次〕序文 関屋俊彦/狂言畫寫影印[鴻山文庫旧蔵]/作品解説 安東伸元/はじめに 1靱猿 2福の神 3素袍落 4木六駄 5三人片輪 6見物左衛門 7三本柱 8塗師平六 9末広がり 10首引 11鳴子 12飛越 13棒縛 14名取川 15酢薑 16宗論 17粟田口 18附子 19痿痢 20狐塚 21祐善 22花子 23千切木 24清水座頭 25止動方角 26入間川 用語解説/装束の着付 安東伸元/はじめに 大名・果報者の出立 小名・主の出立 太郎冠者(狂言袴)の出立 着流しの出立 大口を着けた出立 女の出立 鬼の出立 異形の出立/装束の構成 中野愼子/はじめに 熨斗目・段熨斗目[紅段熨斗目・段熨斗目] 縞熨斗目[格子熨斗目・大格子熨斗目・小格子熨斗目・縞類熨斗目] 無地熨斗目 厚板[厚板・紅入厚板] 縫箔 白練 素袍 長上下 肩衣 狂言袴 下袴 大口 水衣 十徳[福綴・布羽織] 側次 甚平羽織 毛皮[猿・馬] 帯[女帯・腰帯・紋腰帯・無地腰帯] 脚絆 襟 胴着[胴着・胸込・腹込・胴帯] 被り物[座頭頭巾・角頭巾・びなん・鬼頭巾・ほくそ頭巾・能力頭巾・赤頭・黒頭・鬘] 小物類[鉢巻・襷・ゆがけ]/参考文献/あとがき/索引―曲目・登場人物・装束・語彙―




『島津忠夫著作集 第7巻 和歌史 上
島津忠夫著 定価14,700円(本体14,000円)
 
 A5・上製函入 515頁 ISBN4-7576-0329-0 
日本図書館協会選定図書

『和歌史の研究 和歌編』のうち、序章「和歌史の構想」「和歌から短歌へ」から、「鴨長明の和歌」までを訂正して収め、二、三の論考を新しく加えた。なお、「和歌文学史略年表」の該当部分を付録とした。

〔内容目次〕序章/第一章 万葉から古今へ/第二章 『古今和歌集』雑考/第三章 『拾遺抄』から『拾遺和歌集』へ―異本拾遺集をめぐって―/第四章 能因法師―研究史的に―/第五章 『袋草紙』―その影響と研究史―/第六章 『千載和歌集』雑考/第七章 俊恵法師をめぐって/第八章 歌語ひとつ―「すだく」考―/第九章 西行をめぐって/第十章 俊成と定家/第十一章 新古今歌風形成への道―讃岐と大輔と小侍従と―/第十二章 入日を洗ふ沖つ白波―見様体の歌の展開にふれて―/第十三章 新古今的表現/第十四章 新古今歌風形成と万葉語・万葉調/第十五章 『近代秀歌』をめぐって―定家歌論の一考察―/第十六章 三代集と定家/第十七章 鴨長明の和歌/付録 和歌文学史略年表T/補記/解説

好評既刊(価格は税込)
第一巻 文学史 10,500円
第二巻 連歌 12,600円
第三巻 連歌史 9,450円
第四巻 心敬と宗祗 12,600円
第五巻 連歌・俳諧―資料と研究― 9,450円
第六巻 天満宮連歌史 付、法楽連歌ほか 9,450円




『来山百句』
 来山を読む会編 定価2,940円(本体2,800円)
  (上方文庫30)四六・上製  207頁 ISBN4-7576-0328-2

小西来山(一六五四〜一七一六年)は西鶴や芭蕉などと同時代の大阪の俳人。酒を愛し、人形を愛し、そして何よりも俳句を愛した。その来山の世界を、大阪において「来山を読む会」を結んだ坪内稔典とその友人たちが読み解く。来山の百句を鑑賞した「来山の百句」、主要な俳文に注をつけた「来山の俳文」、来山にかかわる「来山を読む会」会員のエッセーなどを通し、十七世紀後半のマイナーポエットの魅力が今に蘇る。本書の「はじめに」で、「来山を読む会」の活動に触れて坪内稔典は言う。〈私たちは来山との親交を次第に深めた。月に一回の「来山を読む会」は、「来山と飲む会」にもなったのである。(略)この本を手にして、さて、来山はなんて言うだろうか〉。では、「来山の百句」から一句を引こう。「酔うて酔うて氷くだいて星を呑む」。

〔内容目次〕はじめに 坪内稔典来山の百句 春の句(三十三句) 女人形あれこれ 水上博子/牡丹とぼうたん 陽山道子/夏の句(二十七句) 来山の三友 坪内稔典/時代の空気 鈴木ひさし/秋の句(十七句) 呑む来山 中原幸子/来山忌 夏秋明子/冬の句(二十三句) 舞台の来山 児玉硝子/初芝居と顔見世 小枝恵美子来山の俳文 1女人形の記/2牡丹の記/3良夜草庵の記/4寺島の記/5初雪の記/来山文学散歩 来山を歩く 小枝恵美子・児玉硝子来山への案内 来山の生涯 水上博子/来山の俳句 小枝恵美子/来山を読むために・来山を考えるために(参考文献) 小枝恵美子/来山略年譜 水上博子/来山を読む会会員一覧




『枕草子及び平安作品研究』
榊原邦彦著 定価15,750円(本体15,000円)
  (研究叢書336)A5・上製函入 588頁 ISBN4-7576-0317-7

 著者が従来刊行した『枕草子論考』(教育出版センター)、『平安語彙論考』(教育出版センター)、『枕草子研究及び資料』(和泉書院)の三冊に続く第四冊目の論文集である。
 『枕草子論考』、『枕草子研究及び資料』を承けて、枕草子の未解決の解釈の問題点を取上げ、縦横無尽に考究した他、枕草子を各方面から考えた。解釈の問題点の考究は枕草子以外の平安時代の各作品でも行い、古事記や軍記物語にも及ぼした。
 『平安語彙論考』を承けて、平安時代の各作品の「御」について考察し、とりわけ竹取物語は詳細に論述した。更に平安時代の他の語彙についても考察した。
 これまで未開拓であった尾張国の歌枕につき、諸説を糾合するにとどまらず、種々根拠を挙げて新説を提示し、所在地などの確定に努めた。又、資料を翻刻した。

〔内容目次〕
第一章 枕草子解釈の問題点 一 御ゆ 二 御所 こせん 三 かいたる 四 すみ 五 うくひすのみさゝき 六 すひつ 七 ゐさめの里 八 たゝすの神 九 こたい 十 ちかうゝちかゝりたる/第二章 枕草子「しきの御さうしにおはします比にしのひさしに」の段の読み 一 御文 二 をの 三 御ようい 四 梅 五 御返 御返事 六 十五日 七 七日 八 三日/第三章 枕草子の「御」/第四章 清少納言の墓所/第五章 枕草子註釈書綜覧 昭和時代篇/第六章 枕草子こぼれ話/第七章 今鏡の思想 一 尚古思想 二 神道思想 三 仏教思想 四 道教思想 五 皇室尊崇の思想/第八章 古事記解釈の問題点/第九章 古今和歌集解釈の問題点/第十章 蜻蛉日記解釈の問題点 その一/第十一章 蜻蛉日記解釈の問題点 その二/第十二章 更級日記解釈の問題点/第十三章 軍記物語解釈の問題点/第十四章 尾張国の伊勢物語伝説/第十五章 東国の清原元輔歌碑/第十六章 尾張国の歌枕 一 総論 二 石田の里 三 床島 四 田楽がくぼ 五 衣浦 六 松風の里 七 根山 八 呼続の浜 九 年魚市潟 鳴海潟/第十七章 『鳴海百首和歌』翻刻/第十八章 平安時代の「わらざ」/第十九章 平安時代の「ゆ」/第二十章 平安時代の「おほみ」/第二十一章 竹取物語の「御」/第二十二章 古今和歌集の「御」/第二十三章 後撰和歌集の「御」/第二十四章 大和物語の「御」/第二十五章 栄花物語の「御」/第二十六章 大鏡の「御」/語句索引/後書



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