新刊案内(06年12月)



3019.jpg 〈推薦〉『四国近代文学事典』を推薦する 詩人・日本近代文学館理事長 中村稔
四国という一地域に密着することによって、日本近代文学の創造の歴史に、格別な光を当てる試み
四国近代文学事典
浦西和彦・堀部功夫・増田周子著
定価10,500円(本体10,000円)
(和泉事典シリーズ19)A5・上製・口絵カラー1ページ・497ページ・ISBN4-7576-0380-0

《本書の特色》
●総勢1400名以上にわたる人名項目
人名項目として、四国出身者をはじめ、居住者、滞在者、訪問者、四国に関わる作品を描いた文学者などを広く収録。著者名読み・生歿年月日・職業・略歴を掲げ、四国の近現代文学に携わった文学者たちの営みや活動の流れが描かれています。
四国に根ざした文学世界を一望
枝項目としては、四国を舞台とする作品を紹介しています。取り上げた作品は多岐にわたり、小説・戯曲・評論・随筆・児童文学・詩・短歌・俳句・川柳などあらゆるジャンルのものを収録。
●巻末付録として、「四国出身県別文学者名簿」「四国県別作品索引」を収録。

春になると四国のあちらこちらに四国八十八か所のお遍路さんの姿が見かけられる。四国は一種独特な風土や信仰や文化を持つ。風光明媚な瀬戸内海と、四国山脈の山なみを背に、黒潮の流れる太平洋の海とに囲まれて、四国は豊かな自然となにか人を魅了する不思議な旅情がある。
古事記の神代の巻の有名な国生みの神話にも四国は出てくるし、また、紀貫之が「土佐日記」を書いたように、古来から四国は独自の豊饒なる文化・文学・歴史を培い、育ててきた。
日本の近代文学は、東京における文壇を中心に展開してきた。しかし、その担い手である多くの文学者たちは地方の出身者たちであった。四国からも、正岡子規をはじめノーベル文学賞を受賞した大江健三郎ら多士済済なる、多くの文学者たちが出て活躍している。四国という一地域にあえて密着することによって、日本近代文学創造の歴史に、格別な光を当てる試みである。
四国を表現の磁場とした文学作品とその文学者たちをあまねく捕えたのが本事典である。

〔内容目次〕はしがき/凡例/四国近代文学事典/四国出身文学者名簿/四国県別枝項目(作品名)索引




23355.jpg 宝永版本 観音冥応集 ―本文と説話目録―
神戸説話研究会編
定価13,650円(本体13,000円)
(研究叢書355)A5・上製函入・397ページ・ISBN4-7576-0383-5

『観音冥応集』は近世真言教学の碩学、説教・教化の名手としても知られた蓮体和尚が、精根を傾けて成った一大観音霊験説話集である。全6巻、12冊、192話。複数の話題からなる話が多く、実際の話題は優にその二倍を越える。『日本霊異記』『撰集抄』等の説話集はいうに及ばず『類聚国史』『元亨釈書』『太平記』や各種『高僧伝』『捜神記』『観音応験伝』等、古今東西の内外典を渉猟、自身の体験談や見聞譚など生々しい口頭伝承を交えつつ、教化活動で鍛え上げた筆力で縦横無尽に活写する。古代・中世観音説話の集大成とその近世的再生は、説話文学研究に新たな視界を切り開く魅力抜群の巨編であると同時に、河内・和泉を中心に東は江戸・武蔵、西は安芸・備後・讃岐に及ぶ巡錫地で見聞した縁起や説話のきめ細かい記録は、芸能史や地域史の研究にも大きく寄与するに違いない。これまで活字化されたことのない同書の本文を、宝永2、3年(1705、6)年版本(同志社女子大学蔵)を底本として厳密に翻刻、「解説」と詳細な「説話目録」を附載して利用者の便を図った。

〔内容目次〕序/凡例/観音冥応集叙観自在菩薩冥応集第一観自在菩薩冥応集第二観自在菩薩冥応集巻第三観自在菩薩冥応集巻第四観自在菩薩冥応集第五観自在菩薩冥応集巻第六/解説/『観音冥応集』説話目録/あとがき



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