新刊案内(06年2月)
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『日本語の題目文』 丹羽哲也著 定価10,500円(本体10,000円) (研究叢書340)A5・上製・函入 391ページ ISBN4-7576-0343-6 日本学術振興会助成図書 本書は、現代日本語における、題目文と助詞「は」について総合的に考察したものである。題述関係は主体と属性・状況の関係に基づく、助詞「は」は共通して「課題構造」を持つ、という基本的な立場を提示し、それに基づいて、次のような諸問題を考察した。題述関係と主述関係はどこが共通しどこが異なるか、属性述語文が基本的に「は」を取るのはなぜか、題目文にはどのような種類があるか、題述関係とモダリティはどのように関わるか、格助詞と「は」との共起・非共起はどのような事情によるか、名詞述語文と形容詞・形容動詞述語文はどのような関係にあるか、ウナギ文はどう位置づけられるか、題目に定名詞句制約が働かないのはどういう場合か、題目と対比はどのような関係にあるか、題目でも対比でもない「は」の用法はどのようなものか、「は」以外の題目(「って」、「なら」、接続助詞「が」、無助詞、あるいは「意味的題目」、「こそ(は)」など)には、それぞれどのような特徴があるか、題目と連体修飾はなぜ対応するか。 [内容目次]序章 題目文とは―本書の基本的な考え方―/第1章 題目文の基本構造と使用条件/第2章 題述関係と格関係/第3章 題述関係の広がり/第4章 名詞述語文と形容詞・形容動詞述語文/第5章 存否の題目/第6章 対比関係の構造と類型/第7章 単純提示用法の「は」/第8章 引用と題目―「って」「というのは」「とは」―/第9章 接続関係と題目―「について言えば」「なら」、(接続助詞の)「が」―/第10章 無助詞の題目と無助詞格/第11章 その他の題目/終章 題目と連体修飾/旧稿との関係/言及文献/人名索引/事項・語彙索引/あとがき |
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『本朝蒙求の基礎的研究』 本間洋一著 定価13,650円(本体13,000円) (研究叢書341)A5・上製・函入 371ページ ISBN4-7576-0346-0 菅仲徹(一六五八〜一七〇二)の編になる『本朝蒙求』(貞享三年〈一六八六〉刊)は、唐土の『蒙求』に倣って作られた日本版蒙求型故事書(人物逸話集)の最初のものである。上代から近世にかけての多くの書物の中から集められた数々のエピソードは、本朝の豊富な歴史(説話)故事の世界を垣間見せてくれるだろう。本書では、全本文を翻刻すると共に、全四百話の出典を詮索し、更にその後世への影響の一端についても触れている。主な出典には『日本書紀』『太平記』『元亨釈書』『源平盛衰記』(或は『平家物語』)『史館茗話』『倭論語』『本朝神社考』『続日本紀』『吾妻鏡』『河海抄』『三代実録』『徒然草』などがあり、後続本については『本朝儒宗伝』『本朝語園』『桑華蒙求』『絵本故事談』『扶桑蒙求』などへの影響を明らかにすると共に、その故事の拡がりについても能う限り記すようにつとめた。古代〜中世の説話世界を多く抱え込んでいることから、その享受を考える上でも大いに役立つ一書となるはずである。人名索引を付して検索の便宜をはかったので利用し易くなっている。 〔内容目次〕『本朝蒙求』について 一 標題をめぐって 二 編纂背景寸感 三 凡例をめぐって 四 編纂資料をめぐって 五 むすびに―後続書の一端から― 付・編著者菅仲徹とその周辺―覚書―/『本朝蒙求』本文翻字篇 巻之上 巻之中 巻之下/『本朝蒙求』概要・典拠・参考覚書 巻之上 巻之中 巻之下/[主要参考文献]/『本朝蒙求』標題索引/『本朝蒙求』人名索引/あとがき ●好評既刊(価格は税込み) 『王朝漢文学表現論考』12,600円 |
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『『和漢朗詠集』とその受容』 田中幹子著 定価7,350円(本体7,000円) (研究叢書344)A5・上製・函入 280ページ ISBN4-7576-0349-5 日本学術振興会助成図書 本書は『和漢朗詠集』編纂の工夫をさぐる他、『源氏物語』との関係、歌学書への影響、『新撰朗詠集』にいたる道筋についても考察したものである。第一章では、『和漢朗詠集』の季節意識について考察した。『古今集』の影響を受けて、惜春をあらわす「閏三月」の項目が設けられたことを明らかにした他、「躑躅」「秋興」「晩秋」等に現れた美意識が、『後拾遺集』に影響を与えたことを論じた。第二章では、『源氏物語』との関係を考察した。夕顔君が源氏におくった歌を『新古今集』の「不住」歌群の中に置いてとらえ直し、母となってからの明石君の人物像を『詩経』伐木篇との関わりから浮かび上がらせ、それらを結びつけた要が『和漢朗詠集』であることを指摘した。第三章では『新撰朗詠集』が『和漢朗詠集』から多くを学びながら成立していく過程を、「多賀切」詩題注から立証した。関連研究として「多賀切」詩題注表、『相撲立詩歌合』注釈を付している。 〔内容目次〕序 片山享/序章 『和漢朗詠集』の特長について/第一章 『和漢朗詠集』の構成・素材の和漢比較的特徴―勅撰集の美意識を視野に― 一 『和漢朗詠集』「躑躅」成立の背景―王朝の色彩美― 二 『和漢朗詠集』「三月尽」意識の展開 三 『和漢朗詠集』「閏三月」について 四 『和漢朗詠集』「扇」の背景―公任の四季の構成意図― 五 『和漢朗詠集』の秋―「秋興」・「秋晩」―/第二章 『和漢朗詠集』所収詩歌の『源氏物語』における受容 一 『源氏物語』初音巻の明石の君について 二 『源氏物語』夕顔巻「あまの子なれば宿も定めず」と夕顔の君について 三 『源氏物語』胡蝶巻の仙境表現―『本朝文粋』巻十詩序との関わり―/第三章 『和漢朗詠集』から『新撰朗詠集』へ 一 院政期歌学書の『和漢朗詠集』利用について―『和歌童蒙抄』を中心に― 二 基俊の『和漢朗詠集』学習について―「多賀切」詩題注からの考察― 付録 多賀切の漢詩句の詩題注記と他諸本との比較 三 『相撲立詩歌合』注釈と「編集意図」私見/索引/あとがき |
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『日本語方言の表現法 ―中備後小野方言の世界―』 神部宏泰著 定価11,550円(本体11,000円) (研究叢書348)A5・上製・函入 391ページ ISBN4-7576-0357-6 方言研究とは何か。従来、方言は、共通語との対比において、主としてその地域的変相が問題にされがちであった。本書は、この方言世界を、単に変相の記述にとどまらず、地域の人とその生活に必然の言語表現法体系として、風土性を重視しつつ討究しようとしている。 真の方言研究は、特定の方言現実を、その方言の生きた史的背景と共に追究するところにある。方言記述を通して、人びとの日常生活の哀歓の偲ばれるのが理想である。ことばのどのような断片も、地域の生活を支えた史的事実である。地域には地域の主体性があり、論理がある。単に中央語の受身ではない。本書の立場もここにある。 本書での研究は、中備後東寄りの特定小地域の方言に限った。小地域ではあるが、山陽の中原であり、備後・備中・備前と連なるいわば備国の要地である。この方言の表現研究を通じて、全山陽方言、また山陰方言の流れを把握することも視野のうちに収めている。 〔内容目次〕 まえがき/第一章 あいさつ表現法 一、路上での出会い 二、訪問 三、接待 四、集会 五、慶弔 六、贈答 七、謝辞・他/第二章 敬語表現法 第1節 尊敬表現法 一、「ナサル」類尊敬法 二、「テジャ」尊敬法 第2節 謙譲表現法 一、「ツカーサル」謙譲法 二、「オクレル」謙譲法 三、「マス」謙譲法 第3節 丁寧表現法 一、「ゴザンス」丁寧法 二、「アリマス」丁寧法 三、「マス」丁寧法 四、「デス」丁寧法 第三章 特定文末表現法 第1節 呼びかけの表現 一、ナ行音文末詞による呼びかけの表現 二、ヤ行音文末詞による呼びかけの表現 第2節 問いかけの表現 一、「カ」「カェー」による問いかけ表現 二、「ヤ」による問いかけ表現 三、「ナ」「ノ」による問いかけ表現 四、「ン」による問いかけ表現 第3節 説明・告知の表現 一、「ヨ」の支える表現 二、「ゾ」の支える表現 三、「デ」の支える表現 四、「ガ」の支える表現 五、「ト」「テー」の支える表現 第4節 意思・思念の表現 一、「ヨー」の支える表現 二、「ゾ」の支える表現 三、「デ」の支える表現 四、「ニー」の支える表現 五、「ジャ」の支える表現 六、「ジャー」の支える表現 七、「テー」「テヤ(チヤ)」の支える表現 八、「わい」「ワー」の支える表現 第四章 文の特定成分とその表現法 第1節 文頭の指示成分とその表現 一、コ系の指示作用 二、ソ系の指示作用 三、ア系の指示作用 四、ド系の指示作用 五、発始文再述 第2節 文中の接続成分とその表現 一、順態接続 二、逆態接続 第3節 文末の断定成分とその表現 一、言いきり形式とその用法 二、過去・未来形式とその用法 三、断定「ジャ」の特殊用法 四、「ジャ」の関連事項 第五章 述部叙法の諸相 一、態(アスペクト) 二、受身と使役 三、可能の叙法 第六章 否定表現法 一、動作の否定法 二、状態の否定法 三、断定判断の否定法 四、過去・未来の否定法 五、強調・反撥(反語)の否定法 六、その他の否定法 第七章 音声―音変化の諸相 一、連語音上の連音節変化 二、語音上の連母音変化 三、語音上の特色音節および音節変化 第八章 語詞の世界 第1節 名詞分野 一、意味と生活 二、語形成 第2節 動詞分野 一、意味と生活 二、形成 第3節 形容詞・形容動詞分野 一、形容詞分野 二、形容動詞分野 第4節 副詞分野 あとがき 事項索引 語詞索引 ●好評既刊(価格は税込み) 『九州方言の表現論的研究』神部宏泰著 13,650円 『近畿西部方言の生活語学的研究』神部宏泰著 11,550円 『方言研究ハンドブック』藤原与一監修・神部宏泰著 1,890円 |
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『新訂 吉記 本文編三』 高橋秀樹編 定価9,450円(本体9,000円) (日本史史料叢刊5)A5・上製・函入 403ページ ISBN4-7576-0356-8 日本学術振興会助成図書 藤原経房の日記『吉記』は平安末期から鎌倉初期の重要な日記史料として、日本中世史のみならず、中世文学・日本美術史の分野でも多くの研究に利用されてきた。これは矢野太郎氏による翻刻が史料大成の一部として戦前より刊行されていたことが大きい。しかし、史料大成本は底本選定が十全でなく、『吉部秘訓抄』『公事問答記』の書名でまとまって伝来する公事抄出や各種部類記所引の逸文を収録していないことから、現在の学問水準に堪えうるテキストの刊行が望まれていた。そこで本書は、鎌倉前期古写本を初めて紹介するなど、底本を新たにし、これまで活字化されてない公事抄出や逸文を含めた本文を編年体で収録した。また、校訂注や説明注を施し、欄外に主要事項を標記して利用者の便宜を図った。本文編三冊、索引・解題編一冊の全四冊の刊行を予定し、本冊には寿永二年(一一八三)より建久九年(一一九八)までの記事を収めた。 〔内容目次〕例言/寿永二年 正月 二月記目録 二月 六月記目録 六月 七月記目録 七月 十一月十二月記目録 十一月 十二月/元暦元年 四月記目録 四月 七月 十一月記目録 十一月/文治元年 正月五月六月七月十二月記目録 正月 五月 六月 七月八月 十二月 吉部秘訓鈔巻四目録/文治二年 正月 二月 三月 四月 八月 十月 十一月 十二月/文治三年 正月 十月 十一月 十二月/文治四年 三月 四月 五月 七月 八月 九月 十二月/文治五年 正月 四月 五月 六月 七月 八月 十一月 十二月/建久元年 正月 三月 四月 五月 六月 七月 十月 十一月 十二月/建久二年 二月 三月 七月 吉部秘訓鈔巻五目録 八月 十一月 十二月 閏十二月/建久三年 正月 二月 三月 四月 六月 七月 八月 九月 十月 十一月/建久四年 正月 二月 三月 四月 八月 十月 十一月 十二月/建久八年 四月/建久九年 四月/口絵図版 一、遷幸部類記(古写本) 一、吉部秘訓鈔 巻四(古写本) 一、吉部秘訓鈔 巻五(古写本) 一、女院御出家部類記(古写本) ●好評既刊(価格は税込み) 『新訂 吉記 本文編一』6,300円 『新訂 吉記 本文編二』9,450円 |
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『三重県の行政システムはどう変化したか −三重県の行政システム改革(一九九五年〜二〇〇二年)の実証分析ー』 吉村裕之著 定価4,725円(本体4,500円) (三重中京大学地域社会研究所叢書7)A5・上製・カバー装 416ページ ISBN4-7576-0351-7 地方政府は、「民主」的かつ「効率」的に公共サービスを提供することで、地域社会から存在することを支持される。一九八〇年代までは、地方政府は「効率」的な行政運営を求められてきた。しかし、一九九〇年代、都市新中間層の増大、住民活動の台頭、住民の価値観の多様化や地方分権化の流れは、地方政府に対して行政運営の「効率」の向上だけでなく、行政運営における「民主制」の確立・推進を要求することになった。一方、財政危機は、行政運営のさらなる「効率」の向上を要求した。このため、地方政府は、「効率」だけでなく「民主制」の実現にも取り組まなければ、存続・発展できなくなったのである。 三重県の行政システム改革は、このような地域社会からの要請に応えるべく取り組まれた。本書は、三重県の行政システム改革により新たに構築された行政システムを分析することで、地方分権時代の地方政府のあり方を展望するものである。 〔内容目次〕まえがき/第一章 行政システム改革の分析枠組 第一節 行政システム改革に対する問題意識 第二節 地方政府とは何か 第三節 分析枠組みとしての新しい公共管理(NPM:New Public Management)及びガバナンス 第四節 分析枠組みとしての比較制度分析 第五節 新しい行政運営システムモデル/第二章 三重県の行政システム改革と環境の変化 第一節 外部環境の変化の要因と行政システム改革 第二節 内部環境の変化の要因と行政システム改革 第三節 現代マスメディアによる世論形成/第三章 中央集権型システム下の行政改革(田川県政下の行政改革) 第一節 一九八五年度の行政改革 第二節 一九八五年度行政改革の主な実績 第三節 田川県政の行政改革と開発主義的な県政運営の強化 第四節 一九九五年度の組織機構改革 第五節 総合計画と行政運営の関係からみた中央集権型システム下の行政運営の特徴/第四章 地方分権型行政システム構築に向けた行政改革(北川県政下の行政システム改革) 第一節 北川県政と行政システム改革 第二節 行政システム改革の第一局面(成果主義に向けた県職員の意識改革) 第三節 行政システム改革の第二局面(目標管理型行政運営システムの構築に向けた取組) 第四節 「行政システム改革大綱」による行政システム改革の取組内容 第五節 行政システム改革の第三局面(目標管理型行政運営システムへの転換) 第六節 一九八〇年代の行政改革と一九九〇年代後半の行政システム改革との連続と断絶/第五章 行政システム改革と地方政府の存在価値の実現 第一節 行政システム改革と地方政府の存在価値 第二節 行政システム改革と「民主制」の確立・推進 第三節 行政システム改革と「効率」の向上/第六章 未完の人事管理制度改革とインセンティブ問題 第一節 行政システム改革と人事管理制度改革 第二節 三重県の人事異動制度 第三節 三重県の給与制度 第四節 三重県の人材育成制度 第五節 業績評価と勤務評価制度の導入 第六節 三重県の成果主義的人事管理制度改革計画案/第七章 結びにかえて―三重県の新しい行政システムと行政システム改革の今後の課題― 第一節 新しい行政システム 第二節 行政システム改革に対する県職員の評価と意識の変化 第三節 行政システム改革の今後の課題/引用・参考文献 ●松阪大学地域社会研究所叢書バックナンバー(価格は税込み) 1『伊勢商人 竹口家の研究』3,675円 2『尾崎行雄の選挙―世界に誇れる咢堂選挙を支えた人々―』4,725円 3『地域に生きる大学』3,675円 4『地域政治社会形成史の諸問題』3,150円 5『21世紀地方都市の活性化―松阪市と小田原市の比較研究―』4,725円 6『地域文化史の研究―三重の衣食住と高松塚壁画・暦木簡を論ず―』3,360円 |
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『寺内町研究 第10号』 貝塚寺内町歴史研究会編 定価1,575円(本体1,500円) A5・並製 84ページ ISBN4-7576-0354-1 〔内容目次〕研究 戦国期寺内町の空間構造 福島克彦/歴史地理学からみた寺内町研究史 金井 年/史料紹介 明治十六年十二月 大坂府管下 和泉國南郡貝塚町地圖 上畑浩司・前川浩一/史料翻刻 吉村家文書『諸用記』(四) 曽我友良 |