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『日本人と中国人とのコミュニケーション 「ちょっと」はちょっと…ポンフェイ博士の日本語の不思議』 彭 飛著 定価1,050円(本体価格1,000円) 四六並製・カバー装 207ページ ISBN4-7576-0363-0 全国学校図書館協議会選定図書 ●「一応、結婚しました」 ●「外国人」って「向こうの人」? ●「先輩」には故人の意味も ●「気持ちの整理」とは何を片付ける? ●「呉服を着る」とは言わない ●「妻蒸発」は残酷殺人? ●「上様」の説いろいろ ●中国の結婚式では「寿」は使わない などなど、中国語を母語に持つ著者が、ことばの習慣の違いからくる誤解や摩擦について、身近な例を通して、誤解が生まれるメカニズムの解明に踏み込む。読者と共に異文化理解、多文化社会について考える一冊。 〔内容目次〕序章 来日当初の体験談/第1章 日本語、不思議発見 外国人を悩ませる「ちょっとした」表現 @「いわば、ひとつの」枕ことば A「ちょっと」は百面相 B「気配り」は日本語の必需品 C日本語には「ぼかし」が入っている Dファジーな仮名表記 E「おかげさまで」は、誰のおかげ? (コラム)「気配」こそが日本の文化 山折哲雄名誉教授(宗教学)に聞く/第2章 漢字の落とし穴 知ると知らぬでは大違い @「酒」は酒でも…… A「先生、われわれは不良少年ですか?」 B「運動」と「活動」はどう違うのか C香港はなぜ「ホンコン」と呼ぶのか D「呉服」って中国の服ですか? E領収書の宛名は、なぜ「上様」なのか? F「日本語、ここが難しい」 インタビューから (コラム)謎がいっぱい訓読、和製漢語 毛利正守教授(国語国文学)に聞く/第3章 中国と日本、くらべてみれば 習慣の違いによる泣き笑い @「九」はめでたい数字? それぞれのタブー A「食べる」縁起もの 中国と日本の習慣と食文化 B「いつ身を固めるのですか」 「寿」と「喜」の習慣 (コラム)日本の中華料理と中国の中華料理 松本秀夫教授(中国料理研究)に聞く/終章 日本人と中国人とのコミュニケーション |
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『近代解放運動史研究 梅川文男とプロレタリア文学』 尾西康充著 定価2,940円(本体価格2,800円) (和泉選書149)四六上製・カバー装 320ページ ISBN4-7576-0358-4 日本図書館協会選定図書 中野重治から「先輩であって同僚」と呼ばれた梅川文男。戦前の三重県松阪で労働運動・農民運動・水平社運動が連帯する三角同盟の可能性を経験し、闘いの最前線でプロレタリア文学を創作した。3・15事件で検挙され、大阪刑務所で5年の刑期を満了するまで非転向を貫いた。独房の斜め向かいには転向作家島木健作がいた。梅川が出獄後、詩雑誌「詩精神」に発表した詩や評論は、運動の最前線に立っていた彼ならではの力作である。 戦後、梅川は松阪市長を3期11年務め、全国に先駆けて革新的な文化行政を推進した。戦没兵士の手紙集の編集や本居宣長記念館の建設構想、梅村学園の誘致など重要な施策を打ち出し、市の発展に尽力した。本書は梅川の生誕100年を記念して出版され、評伝に加えて作品抄、年譜、参考文献など、梅川の業績を知る手がかりが編まれている。松阪に生きた梅川を通して近代解放運動史をとらえかえす試みがなされた一書である。 〔内容目次〕 父の思い出 梅川悠一郎 序 T 梅川文男とその時代 第一章 誕生から松阪事件まで(一九〇六〜一九二六) 第二章 淡路時代(一)(一九二六〜一九二八) 第三章 淡路時代(二) 第四章 三・一五事件(一九二八)と三・一三事件(一九三三) 第五章 「詩精神」時代(一) 第六章 「詩精神」時代(二) 第七章 反ファッショ人民戦線(一九三三〜一九三八) 第八章 非常措置事件(一九四一) 第九章 戦後(一九四五〜一九六八) U 梅川文男作品抄 『島木健作の思い出―「癩」のもでるなど―』 『小津安二郎氏』 『昭和殉教使徒列伝―カンゴク・アパート隣組回想録―』 梅川文男年譜 参考文献一覧 初出一覧 あとがき |
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『日本語談話論』 沖 裕子著 定価12,600円(本体価格12,000円) (研究叢書343)A5上製・函入 563ページ ISBN4-7576-0348−7 日本学術振興会助成図書 話しことばで表現するしくみを、言語学的に明らかにする一書。現代日本語における多様な言語変種の実態と個人における創造的言語使用の関係を論じ、従来別個に追求されていた言語的諸単位の関係を統合的に位置づけ、同時結節観による新しい談話論を提示しながら、Z部に分けて実証的に論ずる。Tでは、新言語観を提示し有効性を論証。Uでは語が談話の結束性に関与し、字義を超える意味を表現するしくみを解明。Vでは文体形成における語の役割、Wでは類型的文体形成について考察。Xでは談話構造を地域差と話種から論ずる。Yでは言語行動における表現と社会の関係を概観。Zでは談話論から日本語教育学を再考している。 〔内容目次〕まえがき/序 日本語談話論の輪郭 T談話の結節法 1談話の最小単位と文字化の方法 2同時結節のしくみと東京方言談話 3談話は文によって構成されるか U接続詞の意味・用法と談話展開機能 1接続詞は何を結ぶか 2談話における形と意味のありかたについて 3接続詞「しかし」の意味・用法 4対話型接続詞における省略の機構と逆接 5接続詞「あるいは」と「または」の意味について 6接続詞と接続助詞の「ところで」 7新用法からみた対話型接続詞「だって」の性格 8「ていうか」の用法の拡大 V文体形成における語の役割 1動詞の文体的意味 2「国語辞典」に収録された「方言」 3人称代名詞と発話様式 W言語接触にみる共通語と方言の類型的文体形成 1共通語と方言の接触 2共通語の規範的文体性と普及上の役割 3方言イメージの形成 X談話構造の地理的変種 1談話型から見た喜びの表現 2談話からみた東の方言/西の方言 3談話の型について 4談話の種類について Y言語行動における言語・心理・社会 1方言談話にみる謝罪的感謝表現の選択 2方言談話にみる感謝表現の成立 3勧め的依頼表現について 4八丈町末吉洞輪沢における待遇場面形成の要因 5近隣社会の言語行動 Z談話論と日本語教育学 1日本語教育と国語教育の接点 2比喩の形式と意味 3言語運用からみた敬語 4日本語教育学と日本語教育 5日本語教育学と方言学/初出一覧/索引/Abstract/Table of Contents/Acknowledgements |
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『ロシア資料による日本語研究』 江口泰生著 定価10,500円(本体価格10,000円) (研究叢書345)A5上製・函入 335ページ ISBN4-7576-0350-9 日本学術振興会助成図書 薩摩漂流民ゴンザとソーザがロシア文字によって遺した薩隅方言文献を「ロシア資料」と位置付け、これまで内容が知られていなかった『友好会話手本集』・『世界図絵』・「簡単な報告」なども網羅し、全てを読み解き、その成立・内容・特色を明らかにする。ロシア資料に反映した両名の言葉を峻別し、文字や文字遣い、音韻を整理し、ロシア語の影響を拭い取りつつ、対応する日本語を明らかにする。その上で、これらロシア資料に見られる無声化・撥音化・助詞融合・エ列音化・動詞活用などの諸現象を解明し、日本語の形態音韻研究史上に位置付ける。共時的断片と通時的観点を補いあわせながら、方言学や日本語史に新たな知見を提示するのみならず、音素配列、音韻配列、語種分別といった独自の観点からの分析も行ない、文献学に新たな沃野を開拓したものである。 〔内容目次〕はじめに/凡例/T部 ロシア資料資料論 §1ロシア資料沿革 §2研究史補遺 1八杉貞利の事績 2村山七郎の研究 §3表記論 1研究史承前 2ピッチとストレス 3表記の創出 4音声的表記と音韻的表記の齟齬 §4「外国資料」としての『露日単語集』『日本語会話入門』 1外国資料の陥穽 2文字遣い上の区別――и/й/iの場合 3『露日単語集』の表記 4『露日単語集』と『日本語会話入門』のв/w表記 5「外国資料」とロシア資料 §5「外国資料」としての『友好会話手本集』 1『友好会話手本集』梗概 2コメニウスとの接点 3草稿本から清書本へ §6「外国資料」としての『世界図絵』 1露日対訳『世界図絵』の底本 2体裁 3ロシア文字及び補助符号 4日本語訳について 5片仮名化の方針 6漢字仮名交じり文の方針 7推敲痕 §7「簡単な報告」中の日本語 1「簡単な報告」とその問題点 2地名の特異点 3ロシアにおける日本地図 4日本語の方処的性格 5日本語話者の問題/U部 ロシア資料形態音韻論 §1母音の脱落・無声化と境界表示 1無声化と語末狭母音脱落 2母音無表記の類型 3硬音符号による母音無表記 418世紀薩隅方言における母音無声化 5個々の用例の解釈 6母音の脱落・無声化とその機能的役割 §2助詞ノの撥音化 1撥音化とその条件 2『新スラヴ・日本語辞典』の撥音化と敬意表現 3現代九州方言における撥音化 4撥音化とその意味 §3助詞の融合と文節形成 1交替現象としての融合 2助詞ハの融合 3助詞ハの融合の例外 4助詞ヲの非融合 5助詞ニの口母音化及び融合 6助詞ニの口母音化 7音韻条件と形態音韻規則 §4促音と撥音の音価 1イクタンマナ イゴク 2母音の無声化と促音表記 318世紀初頭薩隅方言の撥音 4撥音の音価と逆行同化 §5ロシア資料のエ列音 1二種類のエ列 2エ列の使い分けとロシア語の文字遣い 3エ列音分析 4アイ連母音のエ列化と母音体系 §6アイ連母音のエ列化と語種類別 1扱う現象と問題点 2語種と音韻偏在 3開合の合流との違い 4語種分別の要素リスト 5母音体系への割り込み 6エ列化の意味 §7語幹保持の諸相 1音配列上のアウ型動詞 2先行説 3語幹保持の要素 4ロシア資料のアウ型動詞 §8ロシア資料からみた18世紀初頭薩隅方言/参考文献/あとがき/索引 |
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『新撰万葉集注釈 巻上(二)』 新撰万葉集研究会編 定価12,600円(本体価格12,000円) (研究叢書346)A5上製・函入 549ページ ISBN4-7576-0352-5 日本学術振興会助成図書 『新撰万葉集』は、万葉仮名で記された和歌にそれを翻案した七言絶句の漢詩を配するという特異な形式を持つ歌集である。上下二巻からなり、菅原道真撰と伝えられているため『菅家万葉集』とも呼ばれる。寛平五年(八九三)九月二十五日の日付の入った序を持ち、『古今和歌集』の撰ばれた延喜五年(九〇五)の十二年前の成立である。 『古今和歌集』成立の前夜に出現したという文学史上の重要性にもかかわらず、漢詩を含む難解さもあって、全体に亙る詳しい注釈は作られていないが、新撰万葉集研究会(代表・新間一美)はその注釈を志し、昨年第一冊目を刊行することになった。本書はその第二冊目となる。 注釈に際しては、諸本の異同、万葉仮名の表記、和歌における漢詩的表現、和歌と漢詩の関わりという点に特に留意している。本巻では、巻上秋・冬・恋部の注釈を収めた。 〔内容目次〕凡例/一 新撰万葉集注釈・巻上秋部 二 新撰萬葉集注釈・巻上冬部 三 新撰萬葉集注釈・巻上恋部 |
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『与謝蕪村の日中比較文学的研究 その詩画における漢詩文の受容をめぐって』 王 岩著 定価10,500円(本体価格10,000円) (研究叢書347)A5上製・函入 319ページ ISBN4-7576-0353-3 日本学術振興会助成図書 漢詩文の世界を介さずに、蕪村の真髄を理解することは困難である。俳であれ、画であれ、その芸術の基盤を成すものは漢詩文であった。元よりその漢詩文の受容姿勢に関しては、先学により詳細な研究が備わっている。が、未解明の問題も少なくない。たとえば、「半壁の斜陽紙子の袖の錦哉」の「半壁の斜陽」は、簫氷崖の「刺桐花下春風店、半壁斜陽十載詩」(「京(ヨリ)帰道中」)を典故としていよう。また、絵画模索期の『柳風払面・杏雨沾衣図』は、「柳風払面」と「杏雨沾衣」の題賛詩句から見ると、僧志南の「沾衣欲湿杏花雨、吹面不寒楊柳風」(「絶句」)に想を得た詩意画ではなかったか。 中国人の視点から、蕪村詩画と漢詩文との影響関係を実証的に論証した本書は、新しい出典を幾つか明らかにして、蕪村芸術の新たな読みを提示した。さらに「補考」では、蕪村絵画における諸家の題賛詩を注解し、それを通して同時代の人々が蕪村の絵画をどう読もうとしたのか、解明を試みた。 〔内容目次〕第一章 序論/第二章 蕪村と『三体詩』 はじめに 第一節 「石移したる」考 一、愛石趣味を持った芸術家蕪村 二、蕪村詩画における賈島の五言律詩「題李疑幽居」の受容 第二節 「柴門多く相似たり」考 一、「柴門多く」、「相似たり」か、それとも「柴門」、「多く相似たり」か 二、「柴門」の由来について 三、句に詠まれた風景は市井陋巷か郊外田園か 第三節 「五侯の家」考 結び/第三章 蕪村と『聯珠詩格』 はじめに 第一節 蕪村の絵画における『聯珠詩格』の受容 第二節 蕪村の俳諧における『聯珠詩格』の受容 第三節 「鮭に酒換て」考 一、「鮭に酒換て」と「うき世をゑぞしらぬ」の表現形式 二、「漁隠」の主題 結び/第四章 蕪村と王昌齢―「日を帯て芙蓉かたぶく恨哉」考― はじめに 第一節 蕪村と王昌齢との繋がり 第二節 近世における「西宮春怨」と「西宮秋怨」の受容 第三節 蕪村における「西宮春怨」と「西宮秋怨」の受容 結び/第五章 「独夜擁炉睡」考―服部南郭の「擁炉」詩を中心に― はじめに 第一節 蕪村の漢詩句を前書きとする俳諧 第二節 蕪村と服部南郭「擁炉」詩との接点 第三節 蕪村における日中漢詩人の漢詩を借用する時に取った常套手法 結び/第六章 蕪村と『八種画譜』 第一節 蕪村詩画における『八種画譜』の受容 第二節 「烏帽子着て誰やらわたる春の水」考 はじめに 一、「渡水人」の趣向―王維から唐寅を経て蕪村まで― 二、「足よわのわたりて濁る春の水」との比較 結び 第三節 「渡し呼草のあなたの扇哉」考 はじめに 一、「渡し呼」について 二、蕪村周辺の「渡し呼」との影響関係 結び 第四節 「三径」と「十歩」考 はじめに 一、「三径」について 二、「十歩」について 結び 第五節 「深林人不知、明月来相照」―『月下竹荘図』を読む― はじめに 一、幽篁の裏に独坐する高士の風貌 二、「弾琴」の絵画的表現 三、人の知らざる別乾坤 四、「明月」の象徴的意味 結び/補考 蕪村絵画における諸家の題賛漢詩注解/終章/初出一覧/図版出典一覧/主要参考文献/索引(人名・著者)/与謝蕪村との出会い 後書きに代えて |
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『明治詩史論 透谷・羽衣・敏を視座として』 九里順子著 定価8,400円(本体価格8,000円) (近代文学研究叢刊32)A5上製・函入 320ページ ISBN4-7576-0359-2 明治詩は、如何にして〈詩〉の内実を獲得したのか。草創期において存立の根拠を模索した透谷、日清戦争後の国家主義擡頭期にあって芸術的自立を目指した羽衣、自然主義の影響下、口語自由詩論が活発化する時期に根源的地点を追求した敏。本書で中心的に扱う詩人は、一見、脈絡がないように思われる。しかし、三人の作品と詩論からは、「新体詩」の言挙げから口語自由詩の勃興に至る展開に通底する、〈虚〉の次元への志向性が見えてくる。本書は、「擬古派」として看過されてきた武島羽衣を初めて本格的に取り上げ、表現と詩論を精緻に解析すると共に、先駆的文学者(透谷)、高踏的学匠詩人(敏)という従来の意味づけを超えた関連性を考察し、明治詩を見通す新たな視点を提示した意欲作である。 〔内容目次〕序/T 北村透谷の表出/一 『楚囚之詩』における逸脱 (一)政治犯という設定 (二)恋愛と故郷 (三)大団円/ 二 『蓬莱曲』におけるエロス性 (一)主人公の設定 (二)鶴翁との対話 (三)露姫との対話 (四)大魔王との対話 (五)「慈航湖」の世界像/U 武島羽衣の美意識/一 「詩神」における和歌的措辞 (一)異界的な空間 (二)「詩神」の登場 (三)「詩神」の目覚め (四)「詩神」の述懐 (五)〈芸術〉の形象化/二 「戦死卒」における雅語的表現 (一)原詩との比較 (二)擬古派への批判 (三)『新体詩歌自在』との比較/三 理論的根拠 (一)「真相」と「誠」 (二)「真実」と「想像」 (三)羽衣における雅語/V 上田敏の芸術/一 上田敏における節奏 (一)「声調の美」 (二)「花くらべ」「海のあなたの」の歌謡性 (三)民謡的表現の意義/二 自然主義の受容 (一)即物的な視点 (二)根源への過程 (三)汽車というモチーフ (四)現実暴露の視線/三 口語自由詩の可能性 (一)「主観」の端緒 (二)抱月における主観・客観 (三)嘉香の理論と実作 (四)柳虹の理論と実作 (五)敏とメーテルリンク (六)白秋・露風における敏の受容 (七)敏の可能性/結/初出一覧/あとがき |
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第20回清栄会奨励賞(研究者部門)・第24回田邉尚雄賞受賞 『歌舞伎囃子方の楽師論的研究―近世上方を中心として― 研究篇・資料篇』 武内恵美子著 定価21,000円(本体価格20,000円) A5上製・函入 二分冊・分売不可 全1167ページ ISBN4-7576-0361-4 日本学術振興会助成図書 本書は近世の上方歌舞伎で用いられた代表的な音曲である豊後節・長唄・義太夫節について、興行の実際に基づいて分析した研究書である。上方歌舞伎の歴史や興行形態を整理し、それらを踏まえた上で、歌舞伎興行には必要不可欠であるが従来あまり注目されることのなかった、音楽面を担当していた囃子方(演奏者)に焦点を当てている。興行の際に発行された役割番付約4500点という豊富な記載情報に基づき、統計分析・ネットワーク分析等、この分野では用いられたことのない分析方法を駆使することによって、歌舞伎における音曲の歴史、囃子方の変遷や共演関係から見た組織編成等を解明した意欲的な研究である。上方歌舞伎に存在した主要な囃子方を検出し、個人の動向を明らかにすることに留まらず、それぞれの関係性を見出し、そこから囃子方の社会を解明しようとする試みは、上方歌舞伎の新たな側面を解明しているといえるだろう。 〔内容目次〕 研究篇 凡例/序章 『歌舞伎囃子方楽師論的研究』としての探求/第一章 上方歌舞伎の興行形態/第二章 近世における娯楽と音楽文化/第三章 説教讃語と大坂の歌舞伎/上方歌舞伎における豊後節/第五章 上方歌舞伎における長唄/第六章 上方歌舞伎における義太夫節/終章/主要参考文献/初出について/あとがき 資料篇 凡例/京都芝居興行地図、大坂芝居興行地図、芝居役割番付/芝居番付残存数推移分類表データ集計表/豊後節 豊後節記録集計一覧/豊後節姓別動向一覧義太夫併記 件数姓別一覧/豊後節(第3期〜第11期)主要囃子方大芝居出現比率度数分布表、共演関係図他/長唄 長唄(第1期〜第8期)主要囃子方動向一覧主要囃子方大芝居出現比率度数分布表、共演関係図/長唄囃子方共演関係動向変遷表、主要囃子方姓別一覧/中村兵治出現一覧/中村豊五郎出現一覧/湖出市十郎出現一覧/湖出市三郎出現一覧他/義太夫節 義太夫記録集計一覧/義太夫節(第1期〜第13期)主要囃子方動向一覧主要囃子方大芝居出現比率度数分布表、共演関係図/義太夫節出現数上位30位囃子方出現動向一覧/竹本富太夫・竹本三木太夫 出現動向一覧、出現動向集計表、共演者一覧他 |