新刊案内(06年10月)



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『島津忠夫著作集第十巻 物語』
島津忠夫著
定価13,650円(本体13,000円)
A5判上製函入 口絵2ページ・487ページ ISBN4-7576-0388-6
日本図書館協会選定図書

 平家物語試論』を軸に据え、訂正して収めた。その前に、『大和物語』一編『源氏物語』四編『宇治拾遺物語』一編を訂正したり、新たに書きおろしたりして加えた。さらに、「佐賀藩の諸文庫管見」の二編を添えた。

〔内容目次〕第一章 歌と歌物語と―『大和物語』を読みつつ―第二章 源氏物語 一 葵・賢木から須磨へ―伏線と芽―/二 須磨の巻と菅公伝説/三 澪標から絵合へ―蓬生・関屋の位置づけ―/四 夕霧から御法・幻へ―物語終結に働いた作者の意図をめぐって―/五 物語の結末覚書/第三章 宇治拾遺物語の序文第四章 物語草子―大東急記念文庫蔵『大江山絵詞』をめぐって―第五章 平家物語 一 『平家物語』と私/二 祗王説話と『平家物語』/三 教訓状・烽火の沙汰/四 以仁王と頼政/五 入道死去とそれ以後/六 「宇佐行幸」と「太宰府落」/七 一谷・屋島・壇浦合戦をめぐって/八 鎌倉殿に受領神つき給はずは/九 今の琵琶法師―『徒然草』第二百二十六段の再吟味―/十「かぞふ」「かずふ」―白拍子の芸態―/十一 筑紫路の平曲―『平家物語』生成の論のために―/十二 小城鍋島文庫本『平家物語』/十三 『源平盛衰記』と『新猿楽記』/十四 長門本『平家物語』の一考察/付 南北朝・室町期の文学における生と死/付章 佐賀藩の諸文庫管見 一 佐賀藩の文事―鍋島諸文庫とその背景―/二 小城鍋島文庫善本書目解題/解説
〈第十巻 月報〉田中道雄/堤和博/黒田彰


■好評既刊■
(価格は税込)
第一巻 文学史 10,500円
第二巻 連歌 12,600円
第三巻 連歌史 9,450円
第四巻 心敬と宗祇 12,600円
第五巻 連歌・俳諧―資料と研究― 9,450円
第六巻 天満宮連歌史 付、法楽連歌ほか 9,450円
第七巻 和歌史 上 14,700円
第八巻 和歌史 下 14,700円
第九巻 近代短歌史 付、歌枕・俳枕 15,225円

◎島津忠夫著作集全十四巻・別冊一巻・定期予約受付中◎




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近松正本考』
山根爲雄著
定価8,400円(本体8,000円)
(研究叢書358)A5上製 函入 223ページ ISBN4-7576-0392-4

 
近松の時代物浄瑠璃の中から話題性に富む作品の正本を取り上げ、善本選定のための校合結果や、種々の角度からの考察を二部に分けて収録した。T部には『けいせい反魂香』に関する論考、即ち初演から『名筆傾城鑑』までの歌舞伎との交流による変遷の過程、「将監住家の段」が代表的場面になる理由、江戸時代における反魂香物の浄瑠璃・歌舞伎の興行年表等を収めた。U部には『用明天王職人鑑』の絵入本の「からくり」図や諸本に関する検討、『団扇曾我』と『百日曾我』の外題の由来や先後に係る伝承への問題提起、義太夫の『せみ丸』と土佐少掾の『蝉磨呂』との先後を、表現の新古を基準に判断する通説に対する異論、『吉野都女楠』の上演年次や本作の七行本と八行本との先後、更に浄瑠璃七行本創始時期の推定、現存を聞かない原『大原問答』への書誌的アプローチ、『傾城酒呑童子』諸版の先後論の決着、山木版の内容吟味や奥付についての見解等を収めた。


〔内容目次〕T 第一章 『けいせい反魂香』の変遷/一 諸太夫の正本/1筑後掾本/2加賀掾本/3越前少掾本/二 享保四年の歌舞伎/三 『名筆傾城鑑』の成立/第二章 『けいせい反魂香』の正本/一 諸本の異同/二 作者の読み/三 正本の優劣/第三章 「将監住家(吃)の段」小考/一 「相の山の段」から「吃の段」へ/二 「吃の段」の意図/第四章 『けいせい反魂香』興行年表U 第一章 『用明天王職人鑑』の諸本の考察/一 絵入本のからくり図/二 諸本の特色/1詞章の異同/2文字譜の異同/3句切点の異同/第二章 『団扇曾我』と『百日曾我』試論/一 伝承の信憑性/二 原作と改訂作/三 絵入本をめぐる疑問/ 第三章 『吉野都女楠』をめぐって/一 諸本の比較/二 七行本と八行本/三 上演の時期/第四章 近松作『せみ丸』試論―義太夫と土佐少掾―/一 『蝉磨呂』から『せみ丸』説への疑問/二 土佐少掾の保守性/第五章 浄瑠璃『大原問答』の諸本/一 八行本の成立順序/二 絵入本の特色/三 版木の修整/第六章 近松の正本覚え書/一 『傾城酒呑童子』の正本/二 山木版の疑問/初出一覧/現代人名索引/あとがき




24153.jpg 『改稿 玉手箱と打出の小槌』
浅見 徹 著
定価3,360円(本体3,200円)
四六上製 カバー装 271ページ ISBN4-7576-0391-6
日本図書館協会選定図書

「玉手箱」と「打出の小槌」、いうまでもなく、有名なお伽噺「浦島太郎」と「一寸法師」の最終場面に登場する小道具である。この小道具は、それぞれの話においてその話を締め括る重要な働きをしている。「玉手箱」は、浦島太郎を一瞬のうちに年寄らせ、乙姫様との絶縁を完遂させている。「打出の小槌」は、一寸法師の背を引き伸ばしお姫様と結ばれる条件を整えている。
しかし、この二つの小道具が、なぜ、どのようにして、この重要な役割を果たしているのか、よく考えてみると、どうも不思議なことが多い。それをここで考えてみたい。
次に、この二つの話は、主人公が一人の男性であること、脇役として美しい高貴な女性が登場するほかは、類似点がないように見える。実際にそうなのか、これも併せて考えてみたい。

〔内容目次〕序章 語ることと書くこと 第一節 古代日本語と文字/第二節 無文字から文字使用の時代へ/第三節 文字の時代/第四節 日本語の表記/第一章 浦島物語の諸相 第一節 浦島物語の資料 1.書かれた浦島/2.語りと文献/第二節 浦島物語における場 1.時と所/2.主人公の名/第三節 浦島物語における亀 1.亀を助けぬ浦島/2.亀の正体/第四節 常世の国から竜宮城へ 1.常世の国/2.蓬莱/竜宮城/第五節 誘う神 1.乙姫様/第二章 神婚物語の発端と結末 第一節 幸運を?む条件/1.主人公の資質 2.動物報恩譚/第二節 古代の論理 1.桃太郎の父母/2.よいお爺さん/第三節 神との離婚 1.結婚の永続性/2.離婚の原因/第四節 玉手箱の実態 1.玉櫛笥から玉手箱へ/2.玉手箱の価値/第五節 玉手箱の役割 1.玉手箱の中身/2.蓋を開けた時期/第三章 神婚物語の変貌 第一節 神格の下落 1.動物婿の運命/2.結婚の妨害/第二節 人間の優位 1.動物神と英雄/2.猿神退治/第三節 一寸法師の登場 1.小さな英雄/2.御伽草子の一寸法師/第四節 小さ子物語 1.小さく生まれて/2.小さ神の後裔/第五節 価値の転換 1.かわいい小人/2.神から人へ 3.なぜ「一寸法師」なのか/第四章 成り上がりの完成 第一節 悪人一寸法師 1.悪知恵/2.婿の資格/第二節 成り上がり 1.一寸法師の結婚/2.針の刀/第三節 打出の小槌 1.小槌の役割/2.槌の構造/第四節 一寸法師の死 1.小さ子の婿入り/2.小槌の変貌/終章 浦島太郎と一寸法師の間 第一節 神婚物語の生涯/第二節 浦島物語と一寸法師物語の変貌/付記/あとがき




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『大乗院寺社雑事記研究論集第三巻』
大乗院寺社雑事記研究会編
定価7,875円(本体7,500円)
A5上製 カバー装・ 325ページ ISBN4-7576-0393-2

 『大乗院寺社雑事記』は、奈良興福寺大乗院門跡尋尊の、宝徳二年(一四五〇)正月から永正五年(一五〇八)正月にいたる約六十年間の日記であり、この日記が十五世紀後半という室町後期の畿内近国の出来事を具に記録し、室町時代の根本史料の一つであることは、言をまたない。
平成十年(一九九八)四月、大阪の帝塚山学院大学人間文化学部の開設にともない、鶴崎裕雄・森田恭二が提唱し、同学の志を募って大乗院寺社雑事記研究会を発足させてから、早十年近い歳月が流れ、ここに研究会員の研究成果をまとめて『大乗院寺社雑事記研究論集』第三巻の刊行となった。
本巻には、畿内・近国の武家や荘園、大乗院門跡を取り巻く医師集団、南部に発展した連歌や立花、茶の湯、祭礼芸能などの総合的研究、『大乗院寺社雑事記』と軍記の比較、興福寺の河川交通支配、大乗院領吹田における寺内町の成立などの新分野の研究が取り入れられている。

〔内容目次〕序に代えて 大乗院寺社雑事記研究会/戦国期における山名氏権力と守護代 渡邊大門/守護細川氏と北摂津の国人―今西家文書の再検討― 森田恭二/『大乗院寺社雑事記』に見る興福寺寺門領播磨国三个庄 川ア晋一/興福寺の河川交通支配―河上五ヶ関を中心として― 森田恭二/摂津国吹田寺内町の復原的研究 金井 年/『大乗院寺社雑事記』『文正記』に見る長禄・寛正の内訌 瀬戸祐規/『大乗院寺社雑事記』の医師達―上池院民部卿胤祐と松井法眼― 大鳥壽子/文献資料にみる「風流(ふりゆう)」の成立と変遷 森田恭二/『大乗院寺社雑事記』に見る薪猿楽関連資料の検討 森田恭二/生成期における「たて花」―十五世紀中期の「花」と連歌の一様相―小林善帆/『大乗院寺社雑事記』に見る連歌興行(三)―応仁元年(一四六七)〜文明九年(一四七七)― 鶴ア裕雄/編集後記 楢ア華子

■好評既刊■(価格は税込)
大乗院寺社雑事記研究論集 第一巻 7,875円
大乗院寺社雑事記研究論集  第二巻 7,875円




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『まんが版 大阪市の歴史』
さいわい徹 脚色・画
大阪市史編纂所・大阪市史料調査会 編集

定価1,050円(本体1,000円)
A5並製 カバー装・ 216ページ ISBN4-7576-0390-8

「(略)大阪の歴史について、小学生から大人の人まで、親しんでいただきたいという思いで、わかりやすくビジュアルな形での出版といたしました。/大阪で生活している人々は大勢いますが、大阪でどんなことがあったかについては、案外知らないと思います。大阪がどのような土地柄であり、どのような歴史を歩んできたかを知ることは、とても大事だと思います。現代の大阪をつくりあげてきたいろいろな要素を理解することで、はじめて「大阪らしさ」がわかり、大阪市民の誇りがはぐくまれると思います。/(略)/現代に生きる私達は、先人達の大変な苦労の結果生み出された豊かな文化・芸術を受け継ぎ、将来へ引き継がなければなりません。/この本を読まれて、大阪をより理解していただき、大阪に対する親しみや愛着を持っていただければ幸いです。」(「あとがき」より)

〔内容目次〕プロローグ/1原始時代の生活 ゾウのいた旧石器時代 貝塚でわかる縄文時代 弥生時代の集落/2古代国家と難波 古代の都難波宮 難波津と大陸文化 奈良時代の海外交流/3中世のはじまり 動乱の時代 南北朝と住吉行宮/4「大坂」の誕生 商工業の発展と座 寺内町の繁栄 中世の村と一揆 堺と南蛮人 寺内町大坂の最後/5豊臣時代の大坂 大坂城とその城下町 秀吉の死 大坂の陣/6天下の台所 大坂の復興 朱印船貿易 蔵屋敷と商人 豪商の心構えと家訓 曽根崎心中と町人文化 学問と町人 底辺に置かれた人々 大塩平八郎の乱 緒方洪庵と適塾 幕末・維新の動乱と民衆/7近代のはじまり 大阪府の誕生と遷都論 大阪開港と文明開化 五代友厚と大阪経済の復興 自由民権運動の展開/8大大阪の時代 市制の施行 大大阪と都市計画 花開く都市文化 戦争の時代/9現代 今に生きるわたしたち/エピローグ/年表/大阪市内の公立図書館と歴史に関する博物館/あとがき





 
『日本語の「配慮表現」に関する研究―中国語との比較研究における諸問題―
彭 飛著 定価13,650円(本体13,000円)

A5・上製・函入・623頁 ISBN4-7576-0336-3


 日本語の「配慮表現」は外国人にとって「敬語表現」よりも難しい。日本人の繊細な心遣いのこもった「配慮表現」は「気遣いの美」でありながら、反面、国際舞台での文化摩擦・経済摩擦を発生させる原因となることも少なくない。中国語を母語として育った著者は、「配慮表現」を現代日本語の重要な特色の一つとする立場から、各種の調査に基づき、さまざまな様相や特徴的形式を整理・記述して、体系化を試みる研究を行ってきた。本書は「これからの日本語」「国際化時代の日本語」を考えるうえでも重要な示唆を与えてくれる好著である。

〔内容目次〕
第1部 序論 日本語の「配慮表現」(気配り表現)研究の枠組みについて 
第1章 「配慮表現」(気配り表現)の定義とその研究領域/第2章 「配慮表現」(気配り表現)研究と「モダリティ」研究との関係/第3章 「配慮表現」(気配り表現)と「敬語表現」「待遇表現」との関係/〈延長戦論考〉「敬意表現」「配慮表現」/第4章 「ポライトネス論」と「配慮表現」/第5章 本研究の方法及び目的と意義 
第2部 「配慮表現」(気配り表現)における「緩和表現」について
 第1章 「配慮表現」(気配り表現)における「緩和表現」の三技法―「緩和表現」種々相(具体例)調査―/〈延長戦論考〉場面に応じて用いる「緩和表現」の種々相(具体例調査)/第2章 「チョット」の使用と「配慮表現」(気配り表現)における「和らげ」と「暗示的な強調」/第3章 新聞用語、放送用語(表現)の言い換えからみた「配慮表現」における「緩和」/第4章 日本語の「裏」の語義と用法からみる「和らげ」/第5章 日本語の自他動詞文の選択使用と「配慮」の心理/第6章 非意図的行為を示すマイナスの意味の他動詞文の特徴―有生名詞(有情物)を主格とする他動詞文をめぐって―/第7章 日本語の他動詞文における他動性喪失の諸問題/第8章 日本語の「ヲ≠伴う他動詞文」と中国語の「把≠伴う動詞文」との相違点/〈延長線論考〉中国語の把動句≠フ類型からみた把動句≠フ特徴― 把動句≠フ諸問題をめぐって― 
第3部 「配慮表現」(気配り表現)における「受益表現」について 
第1章 「配慮表現」(気配り表現)における「受益表現」の具体例をめぐって/第2章 中国語からみた日本語の「ヤリモライ動詞文」に関する若干の問題―「〜テクレル」文を中心に― 
第4部 「配慮表現」(気配り表現)における「プラス価値付加表現」について
 第1章 「プラス価値付加表現」の具体例をめぐって/〈延長線論考〉戦後の社名変更の最盛期からみた「イメージ刷新」「イメージチェンジ」―「社名変更」と「プラス価値付加」「緩和」をめぐって―/第2章 プラスイメージが呼び起こされる「呉服」の語義/第3章 カタカナ語(外来語)の使用からみた「プラス価値付加」と「緩和」―『日中辞書』編纂の諸問題をめぐって― 
第5部 「配慮表現」(気配り表現)における「心地よい気分表現」(気分をよくさせる表現)について
 第1章 「心地よい気分表現」(気分をよくさせる表現)の具体例をめぐって/第2章 大阪の地域語に関する調査報告―「配慮表現」における「心地よい気分表現」(気分をよくさせる表現)と「緩和表現」―/第3章 中国語からみた日本語の「役職名」「肩書」と「配慮」―『日中辞書』編纂の諸問題をめぐって―/〈延長線論考〉「結婚する」に関する間接的な表現―日本と中国を含む五十ヶ国を対象とする調査― 
第6部 終論 中国語と日本語の「配慮表現」に関する諸問題について 
第1章 中国語と日本語の「配慮表現」(気配り表現)の相違に関する調査報告/〈延長線論考〉日本語の「配慮表現」に関する調査報告―在日外国人(一〇〇人)、日本人(一〇〇人)を対象とするアンケート調査―/第2章 日本語の「気」「気配り」「配」「配慮」の語義/結語/索引/あとがき  



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