■第五回『関根賞』受賞作の増補版■
■「いずみ通信」新刊の栞呈上■
『源氏物語の風景と和歌 増補版』
清水婦久子著
定価15,750円(本体15,000円)

(研究叢書210)A5・上製・函入・575ページ・ISBN978-4-7576-0468-1

源氏物語がいかに和歌の伝統的表現を重視して作られているのか、そこからどのようにして独自の表現世界を作り出しているのか、院政期以後に主流となる叙景歌が源氏物語の影響をどの程度受けているのかといったことを、物語で形成された風景に焦点を当てて解明する。単に個々の場面と一首の和歌との比較ではなく、物語の場面が和歌の伝統的世界を基盤として成り立っていること、漢詩文などから摂取された源氏物語独自の方法によって優れた文学的風景を形成していることなどを論証する。
増補編には、最新の研究成果による論文四編を収録。


〔内容目次〕
第一章 物語の構想と風景 
第一節 「六条院」の変容/第二節 宇治十帖の自然と構想/第三節 宇治十帖の方法/第四節 人物呼称「上」と語り/第二章 風景の形成 第一節 桐壺巻「野分の段」の風景/第二節 風景と引歌/第三節 風景と擬人法/第四節 夕霧巻の風景/第五節 朝顔巻の女君/第六節 叙景と人物/第三章 風景と絵画性 第一節 仮名文学の文体と絵画/第二節 源氏物語の絵画性/第四章 擬人法と叙景歌 第一節 擬人法と叙景歌/第二節 「ひとり」考/第五章 源氏物語の和歌表現 第一節 秋風と鐘の声/第二節 源氏物語の景物と王朝和歌/第三節 歌枕「王かづら」と源氏物語/第六章 光源氏と夕顔 第一節 夕顔の歌の解釈/第二節 「山の端の」歌の解釈/第三節 最後の贈答歌第四節 夕顔巻の解釈/増補編 第一節 「光源氏と夕顔」補訂/第二節 源氏物語における「いさよひ」の風景/第三節 古今集から物語、物語から新古今集へ―哀傷歌の系譜―/第四節 源氏物語の和歌―縁語・掛詞の重要性―/あとがき/増補版あとがき/引用和歌・引用文索引

■好評既刊■(価格は税込)
『源氏物語版本の研究』 清水婦久子著 定価15,750円
『光源氏系図 影印と翻刻』 
清水婦久子編 定価12,600円


 


34201-96.jpg ■「いずみ通信」新刊の栞呈上■
『関西を創造する』
千田 稔編
定価3,150円(本体3,000円)

(上方文庫別巻シリーズ1)A5・上製・413ページ・ISBN978-4-7576-0456-8

《明日の新しい関西への提言集》

本書は国際日本文化研究センターの3年間にわたる産・官・学による共同研究「『関西』史と『関西』計画」の成果である。
関西は元気がないと人は言う。「経済」や「文化」と、ありきたりのことをいくら叫んでも、それは徒労にすぎない。地域のしくみがちがう首都圏と比較しても、これほど無意味なことはない。
本書では、関西の核心部を、学際的な方法で探り当て、関西像が成立してきた経緯を示し、かつ将来のあり方を大胆に論じている。とりわけ、関西の諸地域がエゴを捨て去り、連携のネットワークを密に構築することが急務であると問題提起している。本書は新しい関西を創る処方箋の役割をするものである。


〔内容目次〕
はじめに 千田稔/序説 関西のしんどさ 千田稔1.水域の文化―生命と文芸の源流 畿内への流通 脇田修/淀川の文芸世界 佐伯順子/淀川を描く―応挙・若冲・大雅・蕪村 鍵岡正謹/古地図にみる浪華の海の「賑わい」 小野田一幸/大阪湾は甦るか? 足立敏之2.私鉄ネットワーク―沿線文化の再構築 「私鉄」概念の成立と関西 三木理史/「奈良」→「大阪」→「関西」→「近畿日本」―近鉄の路線網の拡大と社名の変遷を顧みる 武部宏明/私鉄再編―ガラアキ電車から学ぶこと 土井勉/甲子園のもつ意味―武は文に譲る(Cedunt arma togae) 池田浩3.表現し発信する―ひたすら関西を語る 関西のメディア事情 高橋徹/東京から大阪へ 読売新聞の場合 永井芳和/京都と映画 小川順子4.歴史文化と観光―「日本的」なるものを見せる 京都の景色 樋口忠彦/考古博物館の将来像 宇野隆夫/俊乗房重源をめぐる断想 青木淳5.国土計画と関西―自立へのプログラム 道州制の歴史的前提―畿内・三関・関西をめぐって 上田正昭/国土と関西―関西を創造する 大石久和/「畿内」と淀川―道州制の単位としての河川流域 尾田栄章6.関西再生論の視点―創造のプロジェクト 私の関西論「日本のヨーロッパ」めざせ 桐村英一郎/阪急沿線の人文的世界 柏岡富英/関西再生のみち―ネットワーク化と日本風景街道 谷口博昭/関西・母系型社会の計画イメージ 渡辺豊和/あとがき 千田稔


 


44130-96.jpg ■三重中京大学地域社会研究所開設二十周年・大学院政治科学研究科開設十周年記念■
『地域の政策と科学』
伊藤力行・寺本博美編著
定価3,675円(本体3,500円)
A5・上製・184ページ・ISBN978-4-7576-0460-5

地方を考える、国を考える。地方を変える、国を変える。経済、政治、法律、社会など政策問題解決の起点は、地域に、射程の範囲は国にある。グローカリズム。分析手法は、総合的、学際的であり、実践的である。ラスウェル、河村瑞賢に政策と科学の原点を求める一方、政策決定と民主主義、地方公共政策の制度の現状と改革、地域経済再生としてのブランドがはたす役割、中国経済における環境問題、企業経済活動の法制度における改革、政策と政治と選挙にみる歴史的・地理的問題、超高齢社会・長寿社会の課題と展望など国内外の政策問題の現状を明らかにし、解決の方向性を探究した、三重県松阪に根ざした知の工房が提供する記念リーディングス。


〔内容目次〕
プロローグ/第1章 民主主義の政策科学―ポスト実証主義者としてのラスウェル― 菊池理夫 1はじめに 2わが国におけるラスウェルの政策科学の評価 3ラスウェルによる政策科学の提唱と組織化 4ポスト実証主義としての民主主義の政策科学 5終わりに/第2章 公共部門分析モデルの展開―最適経済モデルと経営者モデル― 寺本博美 1はじめに 2政策決定の現実と問題 3政策実施主体の誘因と帰結 4結論/第3章 河村瑞賢にみる政策企画の知恵 相原正 1はじめに 2河村瑞賢という人 3東西航路の政策企画における瑞賢の知恵 4淀川治水事業にみる瑞賢の知恵 5むすびにかえて/第4章 地域ブランドと地域活性化―概念と事例から考える― 伊藤力行 大西正基 木平幸秀 1はじめに 2地域ブランドの概念 3地域ブランドの定義 4地域ブランドの地域経済活性化への効果 5三重県の地域ブランドとその現況 6経済団体の役割―商工会の事例― 7自治体の役割―松阪牛の事例― 8結語/第5章 中国における環境経済政策の課題 野上健治 1はじめに 2中国における経済発展と経済政策の課題 3中国における環境問題の実態とその課題 4まとめに代えて―中国の接続可能な発展のために―/第6章 会社法における会社非訟事件 森光雄 1はじめに 2会社法制定前の商事非訟事件 3商事非訟事件の手続規定の問題点 4会社非訟事件の手続規定 5検討 6おわりに/第7章 第2回総選挙における三重県第6区(伊賀地方)の情勢―日本初期選挙史の研究(5)― 上野利三 1はじめに 2二人の候補者―立入奇一と福地次郎― 3第6選挙区における序盤戦―候補者の地盤固め― 4選挙中盤戦の情勢 5選挙終盤の情勢と郵便局長会議事件による急転 6投票、及び選挙会 7結びにかえて/第8章 超高齢社会で定年後をどう生きるか―実践体験を中心に― 阪上順夫 1はじめに 2世界一の長寿国となったが 3まず健康・・一生青春 4働く・・生涯現役 5楽しむ・学ぶ 6百までピンピン・・悔いなく/執筆者一覧

■松阪大学・三重中京大学地域社会研究所叢書 好評既刊■(価格は税込)
『尾崎行雄の選挙』 阪上順夫著 定価4,725円
『地域に生きる大学』
中井良宏・宇田光・片山尊文・山元有一著 定価3,675円
『地域政治社会形成史の諸問題』 上野利三著 定価3,150円
『21世紀地方都市の活性化』 阪上順夫著 定価4,725円
『地域文化史の研究』 上野利三編著 定価3,360円
『三重県の行政システムはどう変化したか』 吉村裕之著 定価4,725円
『循環型地域社会のデザインとゼロ・ウェイスト』 寺本博美編著 定価3,990円


 


5027-96.jpg 『国語語彙史の研究 二十七』
国語語彙史研究会編
定価9,450円(本体9,000円)

A5・上製・函入・299ページ・ISBN978-4-7576-0455-1

国語語彙史研究の体系化と共に、語彙史研究の新たな方法論や隣接分野との関わりにも積極的に取り組んだ論文集。今回の特集は近代語。


〔内容目次〕
特集――近代語 三遊亭圓朝講談『塩原多助一代記』のことば─速記本・全集本・文庫本の比較― 山内洋一郎/連合関係からみた明治期の漢字列と振仮名との結びつき 今野真二/敬語の補助動詞「〜テミエル」の近現代史 江端義夫/近世中期以降上方語・関西語における打消条件句の推移 矢島正浩/ヘボンの漢字表記―『和英語林集成』「原稿」を資料として― 木村 一/物集高見『日本文典』(香川大学神原文庫所蔵)について 山東 功/「ませんかった」は横浜言葉か?―「ませんかった」の昔と今― 安田尚道
語の変容と類推―語形成における変形について― 蜂矢真郷/忍耐語彙考 吉井 健/複数と例示―接尾語ラ追考― 小柳智一/景戒の漢字受容―『日本霊異記』の類義字をとおして― 浅野敏彦/指示語「サテ」の歴史的用法と変化について―『源氏物語』を中心に― 岡ア友子/『今昔物語集』における漢語の連体修飾―「―ノ」と「―ナル」との関連から― 覚野吾郎/新シク型形容詞の派生について―中世室町期におけるク活用形容詞からの派生を中心に― 山本佐和子/易林本節用集研究覚書六題 佐藤貴裕/語彙索引/人名・書名・事項索引

■好評既刊■(価格は税込)
国語語彙史の研究十八   11,550円
国語語彙史の研究十九   9,975円
国語語彙史の研究二十   11,550円
国語語彙史の研究二十一  8,925円
国語語彙史の研究二十二  9,450円
国語語彙史の研究二十三  9,450円
国語語彙史の研究二十四  10,500円
国語語彙史の研究二十五   8,400円
国語語彙史の研究二十六   9,975円


 


44131-96.jpg 『心理動詞と動作動詞のインターフェイス』
吉永 尚著
定価5,040円(本体4,800円)

A5・並製・215ページ・ISBN978-4-7576-0466-7

本書は動詞研究、特に心理動詞についての記述を中心とし、具体的な動きが外に現れる動作動詞と比較して心理動詞の性質を浮き彫りにする事を目的としている。
前半部では、動詞の連用形接続の観察を通じて動詞の接続的機能と時間的性質との関係性について論述しているが、この関係性には一定のルールがあり、心理動詞にも動作動詞にも共通することが示されている。後半部では心理動詞に考察の焦点を絞り、特に心理動詞の時間的性質について明らかにすることを試みた。心理動詞の時間的性質については、持続性と限界性という二つの要素を中心に考察を加えた。
また、心理世界の事象表現には、視点解釈という点に特徴があるが、この点についても考察を加え、最後に日本語心理表現に特有の人称制限の問題について中国語との対照を交え考察を加えた。心理動詞を含め、動詞研究に興味がある人のための一冊。



〔内容目次〕
序章
 1.はじめに 2.本書の構成
第1章 動詞連用形接続について 1.動詞連用形の用法分類とその基準について 2.動詞連用形の分類とそれぞれの特徴 3.文法的成分による分類の基準 3・1「ナガラ」、「ママ」による観察 3・2「そしてそれから」による観察 3・3時副詞による観察 3・4モダリティ要素による観察 3・5削除の可否による観察 3・6受身・使役などのヴォイス変化による観察 4.主従節の関係性から見た用法の従属度 4・1主語の一致による観察 4・2前後の入れ替えによる観察 4・3主節内要素の前置による観察 5.テ形・マス形の相違 6.主語の意味的役割と従属度 6・1テ形の用例の観察 6・2マス形の用例の観察 7.形容詞の連用形分類について 7・1形容詞のク形の用法分類について 7・2形容詞のクテ形の用法分類について 7・3形容詞連用形の用法分類の判断基準について 8.連用形分類と動詞分類の関係について
第2章 付帯状況を表すテ形動詞と動詞の意味分類 1.付帯用法の規定についての確認 2.付帯用法の下位分類 2・1各分類の意味特徴 2・2他の用法との境界上にあるものについて 3.各用法と動詞分類との関係について 3・1動詞の分類 3・2各用法と動詞分類の観察 4.付帯用法動詞の性格的特徴と各用法との境界について 5.先行研究の動詞分類との関係について 6.中国語との対照 7.この章のまとめ
第3章 継起用法・因果用法の相違点と動詞分類との関係 1.はじめに 2.継起用法と因果用法の相違点について 2・1継起用法と因果用法の意味規定 2・2継起用法と因果用法の相違を決定する要素 2・3さまざまなテ形節の因果用法について 2・4ここまでのまとめ 3.継起用法・因果用法と動詞分類との関係について 4.中国語との対照 5.この章のまとめ
4章 並列用法と動詞分類との関係 1.並列用法の意味規定 2.他の並列成分との比較考察 2・1文型による許容度の観察 2・2文型による許容度の観察結果 3.並列用法に選択される動詞と主語の意味役割の観察 3・1並列用法と動詞分類との関係 3・2並列用法と主語の意味役割 3・3形容詞連用形並列用法の観察 3・4中国語との対照 4.この章のまとめ
第5章 動詞連用形接続についての総括 1.用法全体のまとめ 2.各用法の特徴 2・1付帯用法 2・2継続用法と因果用法 2・3並列用法 3.各用法の考察結果の総括図表
第6章 心理動詞の動詞的性質について 1.心理動詞研究をめぐる問題点 1・1心理動詞が動作動詞である論拠 1・2心理動詞の人称性についての研究の問題点 2心理動詞の意味規定 2・1意味規定の境界上にあるもの 3.心理動詞の下位分類 4.心理動詞の項関係について 5.心理動詞と意思性 5・1命令文について 6.心理動詞の人称性について 7.心理動詞の時間的性質について 7・1時間性・他動性的基準からの三分類 7・2三分類についての文法的性質の観察 7・2・1〈意志性〉についての観察 7・2・2〈アスペクト性―「持続性」〉についての観察 7・2・2・1 A.驚く型の「持続性」について 7・2・2・2 B.悩む型の「持続性」について 7・2・2・3 C.信じる型の「持続性」について 7・2・2・4「持続性」の観察のまとめ 7・2・3〈アスペクト性―限界性〉についての観察 7・3語彙概念構造での考察 8.ここまでのまとめ 9.外的運動動詞との比較対照 9・1相違点 9・2共通点 10.心身の状況を表す擬態語動詞について 10・1タイプごとの特徴 10・2タイプごとの特徴のまとめ 10・3タイプごとの語彙概念構造での考察 10・4動詞分類との関係とまとめ 11.心理表現の日中対照 11・1心理表現の対照研究の意義 11・2心理表現の日中差 11・3中国語心理動詞と状態性 11・4中国語心理動詞と限界性 11・5心理形容詞との比較 11・6日中心理自他動詞の対照 11・7この節のまとめ 12.この章のまとめ
第7章 心理表現文の「視点」について 1.はじめに 2.視点と「自分」についての先行研究 3.「自分」の意味解釈についての観察 3・1複数の視点での「自分」の意味解釈 3・2先行詞のない場合の「自分」の意味解釈 3・3心理表現文における「自分」の意味解釈 4.視点主体の条件に関する考察 5.視点の確立と文法現象との関わりについて 6.ここまでのまとめ 7.「自己」と心理表現文 7・1「自分」と「自己」 7・2「自己」の意味解釈についての観察 7・2・1複数の視点での「自己」の意味解釈 7・2・2心理表現文における「自己」の意味解釈 7・3「自己」の意味解釈と視点との関係 7・4視点の確立と文法現象との関わりについて 8.この章のまとめ/第8章 事象認知の日中対照 1.事象認知の日中語での相違について 2.心理(感情)表現の人称 3.独語の人称 4.事象認知の相違 5.事象認知の相違と文法現象 5・1否定形式の観察 5・2事象認知の相違と語彙的特徴 6.この章のまとめ
終章 結語/参考文献/あとがき



3月のページへ  5月のページへ


新刊情報はじめへ

注文はこちら


Go to Top